甲状腺髄様癌のステージIでは、どのような治療を行いますか?

治療の基本は手術です。RET遺伝子変異を認め褐色細胞腫がある場合は副腎の手術を行ってから甲状腺の手術を行います。遺伝性ではなく片側性の髄様癌では甲状腺の片側を切除する葉切除を行います。遺伝性の場合は甲状腺全摘術を行います。

甲状腺髄様癌のステージは、年齢に関係なく、がんの大きさ・広がり・リンパ節や別の臓器への転移の有無によって分類されます。ステージIは、がんが甲状腺内に留まっており大きさは2cm以下でリンパ節転移がない状態です。

甲状腺髄様癌のステージIの基本治療は手術です。また、RET遺伝子検査と遺伝カウンセリングが重要で、治療の分岐点になります。

遺伝性が疑われる場合は褐色細胞腫の有無を調べ、褐色細胞腫があればその治療(副腎の手術)を先に行い、その後に甲状腺全摘術を行います。「まず安全に褐色細胞腫を治療してから甲状腺髄様癌を治療する」という順番になります。

ステージIの片側性で散発性(遺伝性ではない)の髄様癌では、葉切除(甲状腺の右葉か左葉かがんがある方だけを切除する)を行い、明らかなリンパ節転移がなければ予防的な外側区域(側頚部)のリンパ節郭清(がんが広がっている可能性のあるリンパ節をまとめて取り除く手術)は行わないことが推奨されています。甲状腺全摘術より葉切除のほうが、反回神経損傷や副甲状腺機能低下などの合併症が少なく、生存率や再発率には明らかな差がないとされています。

一方、遺伝性の甲状腺髄様癌では両側性・多発性の可能性を考慮して、甲状腺全摘術が基本となります。中央区域(気管周囲)のリンパ節郭清を行うかはカルシトニンとCEAの値、画像所見、リンパ節転移が疑われるかどうかに応じて調整します。

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医療法人社団メレガリ うるうクリニック関内馬車道 糖尿病・内分泌科

濵﨑 秀崇 監修

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