原発不明がんではなぜ原発巣がわからないことがあるのでしょうか?
原発巣(最初にできたがん)が非常に小さい段階で既に転移し、原発巣自体は消失したためわからないなど、いくつかの理由が考えられています。
原発不明がんでは、原発巣(最初にできたがん)が発生した場所を特定し、がんの広がっている場所について調べるために検査が実施されます。
しかし、どうしても明らかにならない場合もあり、その理由として以下が考えられています。
- がんが非常に小さい段階で転移し、かつ原発巣が自然に消失したため転移した場所だけが残っている
- 検査で発見できない場所に原発巣が存在する
- すでに広い範囲にがんが広がっており(転移しており)、原発巣がここだという特定ができない
- がんの発生部位が、本来はないはずの組織に存在する
なお、原発不明がんの症状は、がんが体のどこに広がっているかによって異なりますが、症状が全く現れないこともあります。症状の例として、体のどこかにしこりや厚みを感じたり、部分的な体の痛みが長期間治らないなどがありますが、他の病気によって引き起こされている場合もあります。
気になる症状が長く続く場合には、医療機関への受診がすすめられます。
公開日:
最終更新日:
東京医科歯科大学病院 がんゲノム診療科 特任助教
石橋 直弥 監修
(参考文献)
National Cancer Institute,.“Carcinoma of Unknown Primary Treatment (PDQ®)–Patient Version”.National Cancer Institute,.https://www.cancer.gov/types/unknown-primary/patient/unknown-primary-treatment-pdq,(参照 2024-09-10).
国立がん研究センター.“原発不明がん”.がん情報サービス.https://ganjoho.jp/public/cancer/unknown/index.html,(参照 2024-09-10).
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