ステロイドが原因で胃潰瘍になることはありますか?
はい、ステロイドを長期間または高用量で使用すると、胃潰瘍を起こすことがあります。
ステロイドは炎症や免疫を抑える薬で、様々な病気の治療に使われます。ステロイドを長期に使用することで胃の粘膜が弱り、胃潰瘍の原因となることがあります。これをステロイド潰瘍と呼びます。
そのため、ステロイドを長期、高用量で使う場合には、あらかじめ予防的に胃酸の分泌を抑制するような薬を併用し、ステロイド潰瘍の予防を行います。ただし、近年の研究では、ステロイド単独では消化性潰瘍の明確なリスク因子にはならないとする報告もあります。
実際には、ステロイドを飲んでいる患者さんではNSAIDsと呼ばれる痛み止めも使っている場合が多く、そのような場合には胃潰瘍のリスクが高まることが知られています。いずれにせよ、ステロイドを使っている間に胃の不調がある場合には注意が必要です。症状が続く場合には主治医に相談しましょう。
医療法人財団コンフォート コンフォート豊平クリニック 内科 消化器科
石川 翔理 監修
(参考文献)
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