軟部腫瘍の良性と悪性の判断基準はなんですか?
播種や転移、再発のしやすい腫瘍が悪性と判断されます。腫瘍細胞の顕微鏡検査で診断します。
一般的に良性腫瘍と異なり、悪性腫瘍には以下のような特徴があります。
- 播種(はしゅ):腫瘍がまわりに散らばって増殖する
- 転移(てんい):血管やリンパ管をつうじて離れた場所に移動し、増殖する
- 再発:手術にて取り除いたあとに、再度大きくなる
軟部腫瘍でも便宜上は良性と悪性に分けますが、なかにはどちらにも属さない中間型に分類されるものもあります。中間型の腫瘍は、再発率が高い、まれに転移するといった特徴を持ちます。
このように良性や悪性、中間型と判断するために一番重要となるのは腫瘍細胞の顕微鏡検査です。腫瘍細胞を検査に出すためには、生検(せいけん)を受ける必要があります。生検には以下の2種類があります。
針生検
針で腫瘍を刺して細胞を得る検査です。痛みなどの患者さんへの負担は少ないですが、得られる細胞が少なく診断がつかない場合があります。
切開生検
皮膚を切開して腫瘍細胞を得る検査です。一般的に入院して、手術室で行います。得られる細胞は多くなりますが、患者さんへの負担も大きくなります。
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最終更新日:
山田記念病院 整形外科 整形外科部長
濱畑 智弘 監修
(参考文献)
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