コロナの変異株KP.3は、どのような特徴がありますか?
コロナの変異株KP.3は、感染する力はやや弱いものの、感染が周囲に広がりやすく、中和抗体が効きにくいという特徴があります。
コロナの変異株KP.3の特徴を、①感染しやすさ、②感染の広がりやすさ、③これまで接種してきたワクチンの効果という観点で見ていきましょう。
①感染しやすさについて
まず、感染しやすさについてです。
感染のしやすさは、感染価という指標で評価されます。これまで主に流行していた親系統のJN.1株と比較し、KP.3株の感染価は低いという報告があります。
②感染の広がりやすさ
次に、感染の広がりやすさについてです。
感染の広がりやすさは、実行再生産数という、1人の感染者から何人に感染が広がるかを示す指標で測ります。
KP.3株は、JN.1株よりも実行再生産数が1.2倍高いという報告があります。つまり、感染が広がりやすいという意味です。
また、LB.1株やKP.2.3株といった新たな変異株も増えてきており、これらはKP.3株よりさらに感染が広がりやすい特徴があるとされています。
③これまで接種してきたワクチンの効果について
最後に、これまで接種してきたワクチンの効果についてです。
ワクチンを接種したり、従来流行してきた株に感染することによって、人間の体の中には中和抗体という免疫物質が作られます。この中和抗体が、ウイルスの感染を防ぐ役割を果たします。
しかし、KP.3には、中和抗体に対する抵抗性が高いという特徴もあるようです。つまり、これまでのワクチン接種や、過去に感染した際に作られている中和抗体の効果が発揮されづらいということです。
したがって、人の密集した場所への出入りを避けたり、手洗い、手指消毒などの感染対策を併せて行うことが重要です。同時に、周囲へ感染が広げないためにも、咳やくしゃみをするときにマスクやハンカチで口元を覆うなどの咳エチケットが重要です。
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最終更新日:
東日本橋内科クリニック 一般内科
平松 由布季 監修
(参考文献)
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