ユーイング肉腫の初期症状と末期症状は、それぞれどのようなものですか？

初期症状

ユーイング肉腫の初期症状は、発生部位によって異なりますが、最も一般的なのは、腫瘍がある部位の「痛み」と「腫れ」です。痛みは持続的で、夜間や安静時にも増強することがあります。骨に発生した場合、骨折しやすくなることもあります（病的骨折）。

また、腫瘍が大きくなると、その部位に熱感や圧痛を伴うしこりとして触れることがあります。脊椎に発生した場合は、神経の圧迫による麻痺やしびれが生じることもあります。発熱や倦怠感、体重減少といった全身症状が、初期から見られることもありますが、これらは非特異的であり、他の疾患でも見られる症状です。

末期症状

ユーイング肉腫が進行し、末期になると、がんが他の臓器に転移している状態（遠隔転移）が一般的です。転移しやすい部位は肺、骨、骨髄などです。

肺転移があれば呼吸困難や咳、血痰、胸痛などが、骨転移があれば激しい痛みや病的骨折、脊髄圧迫による麻痺などが生じます。骨髄転移では貧血や出血傾向、感染症のリスクが高まります。全身症状としては、著しい体重減少、全身倦怠感、悪液質（がんによる消耗状態）などが顕著になります。これらの症状は、がんの進行と転移による臓器機能の障害や全身状態の悪化を反映しています。