肺動脈性肺高血圧症の診断基準はどのようなものですか？
カテーテル検査で肺高血圧を認め、かつ他の肺高血圧を引き起こすような病気を除外することで診断できます。
以下①〜③の基準を満たすことで、肺動脈性肺高血圧症と診断されます。
① 診断のための右心カテーテル検査所見および肺血流シンチグラム所見を満たすこと。
②除外すべき疾患のすべてを除外できること。
- 左心系疾患による肺高血圧症
- 呼吸器疾患および／又は低酸素血症による肺高血圧症
- 慢性血栓塞栓性肺高血圧症
- 肺静脈閉塞症／肺毛細血管症
- その他の肺高血圧症
③肺動脈性肺高血圧症の以下臨床分類のいずれかに該当すること。
- 特発性又は遺伝性肺動脈性肺高血圧症
- 膠原病に伴う肺動脈性肺高血圧症
- 先天性シャント性心疾患に伴う肺動脈性肺高血圧症
- 門脈圧亢進症に伴う肺動脈性肺高血圧症
- HIV感染に伴う肺動脈性肺高血圧症
- 薬剤誘発性の肺動脈性肺高血圧症
- 呼吸器疾患に合併した肺動脈性肺高血圧症
要約すると、カテーテル検査で肺高血圧があることを確認し、肺塞栓症など血栓が詰まった状態を肺血流シンチグラムで除外します。また、肺高血圧を引き起こすことがある他の病気も除外します。その後、どのタイプの肺動脈性肺高血圧か判断することで診断ができます。
①〜③の条件をクリアすれば肺動脈性肺高血圧と診断されます。
公開日：
最終更新日：
おだかクリニック 循環器内科 副院長
小鷹 悠二 監修
(参考文献)
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