肺動脈性肺高血圧症は治りますか?

完治は難しいですが、薬物治療で進行を抑えられるとされています

肺動脈性肺高血圧症は現時点で完治する治療法はありませんが、近年の薬物治療の進歩により予後は改善しています。

肺動脈性肺高血圧症とは

肺動脈性肺高血圧症(PAH)は、肺の細い動脈が狭くなったり硬くなったりすることで、肺の血管の圧力が異常に高くなる病気です(日本呼吸器学会)。心臓から肺に血液を送り出す際の負担が増え、やがて心臓(特に右心室)に大きな負荷がかかります。発症頻度は100万人に1〜2人とまれで、国の指定難病に認定されています(難病情報センター)。原因が不明な場合(特発性)が多いですが、遺伝や膠原病(こうげんびょう)などが関係することもあるとされています。

肺動脈性肺高血圧症の症状

主な症状は以下のとおりです。

初期には自覚症状が乏しいことが多く、進行してから気づくケースも少なくありません。

肺動脈性肺高血圧症の治療

現時点で完治する治療法はありませんが、肺の血管を広げる薬(肺血管拡張薬)を中心とした薬物治療により、症状の改善や病気の進行を抑えることが期待できます。治療薬は主に3つの系統があり、これらを組み合わせて使うことが推奨されています(特発性/遺伝性肺動脈性肺高血圧症診療ガイドライン2019)。薬物治療で十分な効果が得られない場合には、肺移植が検討されることもあります(難病情報センター)。

肺動脈性肺高血圧症の予後(今後の見通し)

かつては未治療の場合の平均生存期間が2.8年と報告されていましたが、有効な治療薬の開発により予後は大きく改善してきています(難病情報センター)。ただし、すべての方が同じ経過をたどるわけではなく、治療の効果には個人差があるとされています。息切れやむくみなど気になる症状がある場合は、早めに医療機関への受診をご検討ください。

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