肺動脈性肺高血圧症で肺に血がたまって死亡することはありますか?
肺動脈性肺高血圧症で肺に血液がたまることは一般的ではありませんが、まれに喀血をきたすことはあります。
肺動脈性肺高血圧症(PAH)の合併症として「肺に血液がたまる」という病状は一般的ではありませんが、頻度は少ないながら喀血(肺や気管・気管支の血管から出血すること)をきたすことがあります。
喀血の場合、肺に血液がたまるというよりは、血液を体の外に出そうとする反射が起こり、咳とともに血液を吐くことが多いです。
出血量が多いと、固まった血液が気管に詰まったり(窒息)、出た血液を呼吸によって肺に吸い込んだりすることで、呼吸ができなくなり死亡するリスクがあります。
また、進行したPAHでは心臓から肺に血液を送る血管(肺動脈)に長期間高い圧力がかかるために、肺動脈が拡張し「肺動脈瘤」というこぶができることがあります。これが破裂しても喀血し、突然死を起こす可能性があります。
なお、PAHに伴う心不全の悪化などによって「肺水腫(肺に水がたまること)」を起こすことがありますが、これは血液自体ではなく血液の液体成分が毛細血管から肺の中に滲み出した状態を指します。肺水腫も死亡につながるリスクがあります。
京都大学医学部付属病院呼吸器内科 呼吸器内科
山城 春華 監修
(参考文献)
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