徐脈で薬が効かない場合、どうしたらよいですか？

徐脈で薬が効かない場合、心臓のペースメーカーを植え込む治療が検討されます。

徐脈の薬物治療は、一時的に心臓の拍動を速めるために用いられることがありますが、効果が不十分な場合や、薬だけではめまいや息切れなどの症状が改善しないことがあります。

このような状況では、ペースメーカーという医療機器を体の中に植え込むことが検討されます。ペースメーカーは、心臓の動きが遅いときに電気信号を送って、心臓が規則正しく拍動するのを助ける小さな機械です。特に、次のような症状がある場合にペースメーカーの植え込みが推奨されます。

• めまい、ふらつき
• 目の前が暗くなる感じ（眼前暗黒感）
• 息切れ
• 体が疲れやすい（易疲労感）
• 一時的に意識を失う（失神）
• 体がけいれん

これらの症状は、心臓から体全体に十分な血液が送られていないサインであり、ペースメーカーによって心拍数を適切に保つことで改善が期待できます。

また、頻脈と徐脈が両方ある「徐脈頻脈症候群」という特定の状態では、カテーテルアブレーションという治療で頻脈（速い脈）を治すことで、結果的にペースメーカーの植え込みを避けられる可能性もありますが、これには専門的な判断が必要です。