悪性胸膜中皮腫が治る可能性はどのくらいですか?
悪性胸膜中皮腫が治る可能性は低いと言えます。
悪性胸膜中皮腫は非常に予後(病気や治療の経過・結末についての見通し)の悪い病気であり、治る可能性は低いと言えます。
悪性胸膜中皮腫は、腫瘍の広がり具合、リンパ節や別の臓器への転移の有無などにより「ステージ分類」という進行度の分類がなされます。
また、がん細胞のタイプ(組織型)は「上皮型」、「肉腫型」とその両者が混在する「二相型」に分けられます。
治療方針については、ステージや組織型、患者さんの体の状態などを総合的に評価して決定します。
一般的には、手術でがんを取り切れると判断される場合は手術を中心として、薬物治療や放射線治療を組み合わせた治療を行います。
しかし、悪性胸膜中皮腫の手術は体へのダメージが大きいため、ステージが早期であっても体の状態などから手術の対象とならない場合も少なくなく、また、手術ができたとしても再発することがしばしばあります。
体の状態から手術が難しい場合や、がんの広がりが大きく手術で取り切れない場合は、薬物治療や放射線治療を行いますが、これらの治療で根治することは難しいです。
ステージごとの5年生存率(診断から5年後に生存している方の割合)は、以下の通りでいずれも不良です。
- ステージ1:25.0%
- ステージ2:22.2%
- ステージ3:5.9%
- ステージ4:6.1%
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最終更新日:
京都大学医学部付属病院呼吸器内科 呼吸器内科
山城 春華 監修
(参考文献)
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「悪性胸膜中皮腫」とはどのような病気ですか?
肺を包む膜(胸膜)の表面にある中皮細胞から発生した悪性腫瘍を「悪性胸膜中皮腫」といいます。
悪性胸膜中皮腫の原因は何がありますか?
発症の原因で最も多いのは、アスベスト(石綿)への曝露です。曝露から発症までに数十年の間隔があります。
悪性胸膜中皮腫ではどのような症状がありますか?
症状には胸の痛みや圧迫感、咳などがあります。
悪性胸膜中皮腫には初期症状はありますか?
基本的に初期症状はありません。
悪性胸膜中皮腫の場合、主にどのような治療をしますか?
病気の状態に応じて外科治療、放射線治療、薬物治療などを行います。
悪性胸膜中皮腫が疑われる場合、何科を受診したらよいですか?
悪性胸膜中皮腫が疑われる場合には、呼吸器外科、呼吸器内科を受診しましょう。
悪性胸膜中皮腫のセルフチェックはできますか?
解説欄のチェック項目をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。
悪性胸膜中皮腫は主にどのような薬で治療しますか?副作用はありますか?
手術で切除できない場合、免疫チェックポイント阻害薬や抗がん剤を用います。副作用は薬に応じてさまざまです。
悪性胸膜中皮腫で薬が効かない場合、どうしたらよいですか?
基本的には症状を和らげる緩和療法に移行します。
悪性胸膜中皮腫の場合、日常生活で気を付けることはありますか?
主治医と相談の上、症状の変化や薬の副作用に注意しましょう。
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