悪性胸膜中皮腫
「悪性胸膜中皮腫」とは、肺を覆う「胸膜」という膜の細胞にできるがんのことです。症状には胸の痛みや圧迫感、咳、胸水の貯留などがあり、アスベスト(石綿)を吸い込んだ患者さんが発症することが多いです。治療には手術や抗がん剤の投与などがあります。悪性胸膜中皮腫が疑われる場合には、呼吸器外科を受診しましょう。
愛知県がんセンターゲノム医療センター 腫瘍内科
梅垣 翔 監修
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肺を包む膜(胸膜)の表面にある中皮細胞から発生した悪性腫瘍を「悪性胸膜中皮腫」といいます。
悪性胸膜中皮腫では、レントゲンにて胸膜の肥厚や胸水の貯留などが認められます。
悪性胸膜中皮腫が治る可能性は低いと言えます。
無治療の場合の1年生存率は50%以下であり、発症からの進行速度は速いと言えます。
治療を行わない場合は余命は1年以内であることが多く、治療を行ったとしても長期的な余命を見込むことは難しいです。
アスベスト以外が悪性胸膜中皮腫の原因となる場合もありますが、極めてまれです。
胸膜は肺や胸壁を覆う膜で、臓側胸膜と壁側胸膜の2層構造です。
主に局所的な進展と呼吸不全によって命を終えることが多いです。
末期と診断された場合の予後は極めて不良ですが、病気の進行度など多くの要因によって異なります。
悪性胸膜中皮腫では、急変が起こる可能性があります。
症状について
発症の原因で最も多いのは、アスベスト(石綿)への曝露です。曝露から発症までに数十年の間隔があります。
症状には胸の痛みや圧迫感、咳などがあります。
基本的に初期症状はありません。
解説欄のチェック項目をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。
呼吸困難が進行したり、痛みが強くなったりします。
アスベストにより皮膚障害が起きたという報告はなく、皮膚症状を引き起こす可能性は低いと考えられます。
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(参考文献)
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