原発性掌蹠多汗症は主にどのような薬で治療しますか？副作用はありますか？

原発性掌蹠多汗症の主な治療方法として、塗り薬、注射薬、飲み薬、イオントフォレーシス、手術などがあります。

• 塗り薬
  • オキシブチニン塩酸塩：手のひらに塗るお薬です。発汗を促す物質をブロックします。塗った手で顔や目など塗った箇所以外を触らないよう注意が必要です。
  • 塩化アルミニウム（保険適用外）：塗るお薬です。汗の出口を塞ぎます。かぶれのリスクがあります。
• ボツリヌス毒素局注療法（保険適用外）：多汗が気になる箇所に複数カ所、注射をします。発汗を促す物質をブロックします。注射ですので痛みを伴います。
• 飲み薬（プロパンテリン臭化物など）：発汗を促す物質をブロックする飲み薬です。緑内障や前立腺肥大のある方には使えません。目のかすみ・口の渇き・頭痛・眠気などの副作用が出る方もいます。
• イオントフォレーシス：手のひらを水中、または濡れた布の上に置いて行います。水中で微弱な電流により発生させた水素イオンが、汗の出口を小さくします。行える医療機関が比較的少ないです。
• 手術：発汗に関わっている交感神経の節を切除または焼灼します。主に手掌多汗症に対して行われますが、術後の合併症として、治療した部位とは異なる身体の部位からたくさんの汗をかく「代償性発汗」が生じることがあります。したがって、重症の多汗症で他の治療法が難しく、本人に強い希望がある場合に限ります。