尿路上皮癌のステージ別(または転移の有無別)での余命は、適切に治療した場合、それぞれどのくらいですか?
それぞれを明言するのは困難ですが、がんが発生した臓器や年齢、持病によって余命には個人差があります。
尿路上皮癌は尿に触れる臓器(腎盂、尿管、膀胱、尿道)に発生するがんの大半を占め、発生した臓器によって若干異なる特徴があり、適切に治療をしても余命や経過がやや異なります。
それぞれの余命は年齢による影響が大きいので具体的な数値は挙げられませんが、余命に大きく関わるがんの進行度、ステージ別の5年生存率は以下をご参照ください。
腎盂癌と尿管癌
腎盂癌と尿管癌はどちらもややまれながんであり、あわせても尿路上皮癌の5〜10%程度のため、腎盂尿管癌として研究されていることが多いです。やや古い腎盂尿管癌のデータではありますが、5年生存率は全体で43〜47%程度、早期で見つかったものは約79%、進行しているものは12%程度という報告があります。
より詳しいステージ別の5年生存率はこちらをご参照ください。
膀胱癌
膀胱癌は尿路上皮癌の90〜95%を占めるがんです。高齢化に伴い患者数は増えていますが、5年生存率は全体で約60〜70%で、早期で見つかったものは約82%、進行しているものは約18%程度という報告があります。
より詳しいステージ別の5年生存率はこちらをご参照ください。
尿道癌
尿道癌は人口100万人あたり1.5人弱と、極めてまれながんであり、主に外科的な手術で治療されます。5年生存率は全体で約46%で、早期で見つかったものは約46〜72%、進行しているものは約29〜54%程度という報告があります。
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最終更新日:
東京大学大学院医学系研究科 泌尿器外科学 泌尿器科
秋元 隆宏 監修
(参考文献)
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