尿路上皮癌の末期症状はどのようなものがありますか?
血尿や、痛み、倦怠感、食欲の低下をはじめ、原発巣や転移の場所によって多彩な症状があります。
尿路上皮癌の末期症状には、以下のようなものがあります。尿路上皮癌は腎盂癌、尿管癌、膀胱癌、尿道癌の総称のため、がんの原発巣や転移した場所によって症状が様々です。
【局所による症状】
血尿
尿に血が混じる症状で、重度の場合は、膀胱内に血の塊ができ尿が出せなくなる(膀胱タンポナーデ)という症状につながることがあります。
激しい痛み
がんが近くの骨にまで到達すると、体を動かせないほどの強い痛みが腰や下腹部などに出ることがあります。
水腎症、腎機能の低下
腎盂は尿が集まる場所ですが、がんによって尿の通り道が圧迫されて閉塞すると、腎臓からの尿がせき止められ、水腎管(尿管が水風船様に膨らんだ状態)や水尿管(尿管が水風船様に膨らんだ状態)、尿閉などが起こる可能性があります。それらによって腎機能の低下や、腎盂腎炎の原因になることがあります。
腹部のしこり
腎臓はみぞおちより少し下で、左右の肋骨に隠れるような位置にあり、膀胱は下腹部(恥骨の内側のあたり)にあり、どれも普段は触れることが難しいですが、がんがかなり大きくなると、お腹側から石のように固い物体を触れることがあります。
【転移などによる症状】
尿路上皮癌は進行すると肺や骨、肝臓などへ転移することがあるため、それぞれの部位に応じた症状が現れることがあります。
【全身症状】
がんが進行すると、がんがエネルギーを過剰に消費してしまうため、全身の衰弱や疲労感が強くなります。また、食欲が低下することも多く、急激に体重が減少してしまうこともあります。また、感染などがなくても、がんが炎症を起こすことがあり、熱(腫瘍熱)が出ることもあります。尿路上皮癌では慢性的に出血を起こすこともあります。慢性的な炎症や出血によって貧血が進行し、息切れや倦怠感が強くなることがあります。
東京大学大学院医学系研究科 泌尿器外科学 泌尿器科
秋元 隆宏 監修
(参考文献)
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