足首が痛い原因や考えられる病気には何がありますか?
ケガ(外傷)、加齢・足首の使いすぎによる変化、炎症などの原因があります。関連する病気もさまざまです。
足首の痛みの原因にはさまざまです。以下は考えられる原因と、それによって起こる病気の例です。
ケガ(外傷)
足首は捻挫を起こす頻度が最も高い部位です。スポーツに限らず、歩いている際にバランスを崩すだけでも捻挫することがあります。
捻挫
足を内側にひねり、外くるぶし近くの靱帯を痛める場合が多いです。
骨折
脛骨や腓骨、距骨に骨折を起こすと、腫れや内出血が目立ちます。ギプス固定や手術が必要になる場合があります。捻挫と思っていたものが骨折である場合も少なくありません。
アキレス腱損傷
走り出した際にアキレス腱に殴られたような衝撃を感じたり、音が聞こえたりします。ギプスや装具、手術による治療が必要になります。
腓骨筋腱脱臼
腓骨筋腱(ひこつきんけん)とは、外くるぶしの後ろを通る腱です。足を捻挫した際に、この腱がずれてしまい外くるぶしに乗り上げてしまった状態を腓骨筋腱脱臼といいます。腫れや痛みが起こります。
加齢や足の使いすぎによるもの(変性疾患)
立っているだけでも足首には常に大きな力が加わっており、軟骨や腱、靱帯の損傷が進みます。年齢や体重、運動や仕事、靴などの生活習慣によって損傷の進み方に個人差があります。
変形性足関節症
足首のまわりの軟骨がすり減った状態です。足首の動かしにくさや体重をかけたときの痛みが少しずつ悪化します。過去に大きなケガや細菌感染症を起こしたことがあると、若くても軟骨がすり減りやすくなります。
後脛骨筋機能不全
後脛骨筋腱(こうけいこつきんけん)とは、内くるぶしの後ろを通る腱です。足の裏につながり、踏み出したり、足の形を整えて体重を支えたりするために重要な役割があります。この腱は加齢とともに傷つきやすく、後脛骨筋機能不全の状態になると内くるぶしの腫れや歩く際の痛みが見られます。足の形が崩れて扁平足の原因にもなります。
炎症
足首のまわりに炎症を起こすと、腫れて熱をもちやすいです。安静にしていても痛みを感じることが多く、寝ているときにも強く痛む場合があります。
細菌感染症
足は、ふとしたことで傷がつきやすい場所です。つま先の傷から細菌が入り込み、足首に感染症を起こす場合もあります。高齢の方、糖尿病やがんの治療中の方は抵抗力が低く感染症を起こしやすいとされます。
関節リウマチ
関節リウマチではさまざまな関節に腫れや痛みが起こります。足首の症状で病気が見つかることもあります。
痛風発作
痛風発作の代表的な症状は足の親指の付け根の腫れや痛みですが、足首で炎症が起こることもあります。
その他
ケガや炎症以外にも、以下のようなことが考えられます。
ガングリオン
ガングリオンとは袋状の構造に粘液が貯まったものです。しこり状に触れます。通常押しても痛くないことがほとんどですが、できる場所によって歩く際に痛みを感じる場合があります。
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最終更新日:
山田記念病院 整形外科 整形外科部長
濱畑 智弘 監修
(参考文献)
壇 順司. 足関節の機能解剖. 理学療法学. 2013, 40, p.326-330.
臼井 正明ほか. 急性単関節痛(炎). 日本内科学会雑誌. 1994, 83, p.1902-1907.
久光製薬株式会社.“変形性足関節症”.日本足の外科学会.https://www.jssf.jp/general/download/pamphlet_ost.pdf,(参照 2024-04-08).
齋田良知ほか. 足関節捻挫. The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine. 2019, 56, p.791-795.
一般社団法人日本足の外科学会.“足の外科の怪我や病気を知る疾患ガイドパンフレット”.日本足の外科学会.https://www.jssf.jp/general/pamphlet.html,(参照 2024-04-08).
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