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足首が痛い場合の治療や予防方法には何がありますか?
山田記念病院 整形外科 整形外科部長
濱畑 智弘 監修
痛みの原因によって異なります。例えば足首の捻挫の場合は、安静、圧迫、アイシングが基本的な初期治療です。
足首の痛みの治療方法は原因によってさまざまです。(原因の詳細は「足首が痛い原因や考えられる病気には何がありますか?」をご覧ください。)
原因がはっきりしない場合には、まずは病院を受診して診断をうけましょう。
ケガ(外傷)
スポーツや仕事で足を捻ったり、高い所から落下したりした後から症状が始まった場合には、ケガが原因と考えられます。まずは安静にできるところへ移動して、氷や保冷剤で患部を冷やしながら軽く圧迫して応急処置を行います。
歩けないような強い痛みがある場合や腫れが強い場合には、早めに整形外科を受診して診断をはっきりさせましょう。骨折や捻挫、アキレス腱損傷の程度によっては、ギプスなどの固定や松葉杖歩行が必要となります。
加齢や足の使いすぎによるもの(変性疾患)
加齢に伴い足首のまわりの軟骨や靱帯には少しずつ傷がついていきます。加えて、長時間の立ち仕事や歩行、スポーツでの足の酷使、肥満などがある場合、より損傷が進みやすくなります。関節リウマチや、過去にあった足首の骨折・細菌感染症が原因となっている場合もあります。
治療には、足底板(靴のインソール)や装具の使用、ストレッチなどの運動療法があります。痛みを和らげるために痛み止めの飲み薬や湿布を使用する場合もあります。痛みにより歩くのが大変な状況が続く場合には、手術が検討されることもあります。
また、繰り返しかかる足首への負担を減らすことで、変形や痛みなどの病気の進行を遅らせることができる場合があります。足首に長時間大きな負担がかかることを避けたり、痛みが出にくい靴や足首のサポーターを利用したりすることも有効です。
痛風発作
足首や足の指に腫れや強い痛みが急に出現した場合には、痛風の可能性があります。尿酸値の高い人や痛風の治療中の方で、水分不足や暴飲暴食の後にこれらの症状が見られた場合は特に可能性が高いです。
この場合、安静にして痛み止めを飲むことで症状が楽になることが多いです。また、痛風発作の予防のためには熱い日の水分不足を避けることや、高カロリー・アルコール過多に気を付けた生活を行うことが重要です。
(参考文献)
壇 順司. 足関節の機能解剖. 理学療法学. 2013, 40, p.326-330.
臼井 正明ほか. 急性単関節痛(炎). 日本内科学会雑誌. 1994, 83, p.1902-1907.
久光製薬株式会社.“変形性足関節症”.日本足の外科学会.https://www.jssf.jp/general/download/pamphlet_ost.pdf,(参照 2024-04-08).
齋田良知ほか. 足関節捻挫. The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine. 2019, 56, p.791-795.
一般社団法人日本足の外科学会.“足の外科の怪我や病気を知る疾患ガイドパンフレット”.日本足の外科学会.https://www.jssf.jp/general/pamphlet.html,(参照 2024-04-08).
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