足の裏が痛む箇所によって、病気の種類に違いはありますか?
痛みを感じる箇所によって、原因となる病気が異なる場合があります。
足の裏で痛みを感じる場所によって、考えやすい病気は以下のように異なる場合があります。
踵(かかと)の周り
足底腱膜炎(そくていけんまくえん)
足の裏のアーチ状の「土踏まず」の部分にかかり、薄く広く張る「足底腱膜」に炎症を起こします。足底筋膜炎とも言います。
踵の(外傷性)骨折
はしごなどの高所から飛び降りると骨折することがあります。
踵の疲労骨折
長距離走の運動選手などでは、長期間負荷が蓄積することで踵に疲労骨折を起こすことがあります。
シーバー病
踵の成長痛の一種です。成長期にあるお子さんで、走るスポーツを頻繁にする場合に起こることがあります。
土踏まずの周り
扁平足
筋力が低下して土踏まずがなくなり、負担がかかる状態です。
後脛骨筋(こうけいこつきん)機能障害
つまさき立ちをする際に働く筋肉で、内くるぶしを通って土踏まずにつきます。この筋肉が損傷すると、内くるぶしから土踏まずにかけて痛みや腫れが出て、扁平足の原因になります。
有痛性外脛骨(ゆうつうせいがいけいこつ)
土踏まずの周りにできた過剰骨(余計な骨)の周りに痛みを感じます。スポーツによる炎症が原因のことが多いです。扁平足の原因になることがあります。
足指のつけ根の周り
外反母趾
親指が人差し指のほうに曲がっていく病気です。特にタコができた場合に、足の裏の痛みがひどくなります。
母趾種子骨障害
親指の付け根の足裏側に「種子骨(しゅしこつ)」という小さな骨があり、この骨が炎症や骨折を起こした状態です。
中足骨骨頭部痛
人差し指や中指のつけ根に痛みが出る病気です。外反母趾や扁平足が原因で、親指にうまく体重がかからず他の指に痛みが出ます。タコができることもあります。
モートン病
足の裏で指に向かう神経が、指の付け根近くで圧迫された状態です。つけ根から指先に痛みやしびれを感じます。
公開日:
最終更新日:
山田記念病院 整形外科 整形外科部長
濱畑 智弘 監修
(参考文献)
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