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足の裏が痛む原因にどのような病気が考えられますか?
山田記念病院 整形外科 整形外科部長
濱畑 智弘 監修
病気を原因によって大きく分けると、外傷、変性疾患、オーバーユース、神経障害、細菌感染症、関節炎などがあります。
解説
足裏が痛む原因には、以下のものがあります。
- 外傷(けが:初期と慢性期に分かれる)
- 変性疾患(加齢とともに悪化する病気)
- オーバーユース(足の酷使に関係)
- 神経障害(原因が足または足以外に分かれる)
- 細菌感染症
- 関節炎
以下、それぞれについて詳しく列挙していきます。
外傷
足裏に衝撃が加わることで骨折や打撲を起こすことがあります。
- 踵骨(しょうこつ )骨折:かかとの骨の骨折です。
- 中足骨(ちゅうそくこつ)骨折:足の甲を形作る骨の骨折です。
- 足裏の打撲
また、骨折や打撲の後にうまく治らなかった場合、下記のような病気で痛みが残ることがあります。
- 骨折後の偽関節(ぎかんせつ):骨折後に、骨が癒合しなかった状態です。
- 外傷後の扁平足:外傷後に足裏のアーチが障害された状態です。
変性疾患
加齢とともに足が変形することで、痛みが出る病気です。
- 扁平足:筋力が低下して土踏まずがなくなり、負担がかかる状態です。
- 外反母趾:親指が人差し指のほうに曲がっていく病気です。特にタコができた場合に足の裏の痛みがひどくなります。
- 強剛母趾:足の親指の関節が痛み、動かしづらくなる病気です。
オーバーユース
歩き過ぎや走り過ぎが原因で炎症や骨折を起こすことです。
- 足底腱膜炎:足の裏に薄く広く張る「足底腱膜」に炎症を起こした状態です。
- 母趾種子骨障害:親指の付け根の足裏側に「種子骨(しゅしこつ)」という小さな骨があり、この骨が炎症や骨折を起こした状態です。
- 疲労骨折:歩き過ぎ、走り過ぎによる負担が長期間蓄積し、骨折した状態です。
- ジョガーズフット:ランニングによって足の裏の神経が圧迫された状態です。
神経障害(足由来)
- 足根管(そっこんかん)症候群:足の裏に向かう神経が、内くるぶし辺りで圧迫された状態です。
- モートン病:足の裏で指に向かう神経が、指の付け根近くで圧迫された状態です。
神経障害(足以外に由来)
- 腰椎ヘルニア:椎間板という腰の背骨のクッションが変形し、足に向かう神経を圧迫した状態です。
- 腰部脊柱管狭窄症:腰から足へ向かう神経の通り道が狭くなり、神経が圧迫された状態です。
- 糖尿病:足周りの神経が痛み、しびれや痛みなどの症状が出ます。
細菌感染症
細菌感染により足周りの構造が壊されていきます。
- 蜂窩織炎(ほうかしきえん):皮膚とそのすぐ下で細菌感染が広がる病気です。
- 骨髄炎:骨の中心部で細菌感染が広がる病気です。
関節炎
- 痛風:関節の中で尿酸が結晶となり炎症を起こした状態です。親指の付け根に起こりやすい特徴があります。
- 関節リウマチ:免疫が異常を起こし、体中の関節に炎症を起こす病気です。
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内臓の病気が原因で、足の裏が痛むことはありますか?
糖尿病、痛風などは足の裏の痛みの原因となることがあります。
足の裏の土踏まずが痛む原因に、どのような病気が考えられますか?
土踏まずの痛みの原因には扁平足があります。足底腱膜炎の症状の一部のこともあります。
足の裏の痛みを放置するとどうなりますか?
放置すると歩行困難になるような重大な病気の可能性もあります。症状によっては、早めに医療機関を受診しましょう。
「足の裏が痛い」とはどのような症状ですか?
土踏まず、かかと、足指の付け根など足の裏にジンジンする等の痛みを感じます。原因によってさまざまな痛みの感じ方があります。
足の裏が痛む箇所によって、病気の種類に違いはありますか?
痛みを感じる箇所によって、原因となる病気が異なる場合があります。
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