原発性骨粗鬆症の場合、カルシウム値はどうなりますか?
通常、原発性骨粗鬆症では血清カルシウム値は正常範囲内です。ビタミンD欠乏などがある場合は変動することがあります。
原発性骨粗鬆症があっても、血液中のカルシウム値(血清カルシウム値)は、通常は正常範囲内に保たれます。
これは、骨密度は低下しても、血中のカルシウム濃度は、副甲状腺ホルモン(PTH)やビタミンDなどのホルモンによって厳密に調整されているためです。
骨からのカルシウム放出が一時的に増加しても、腎臓や腸管でのカルシウムの再吸収や吸収が調整されるため、血中濃度が大きく変動することはありません。
したがって、原発性骨粗鬆症の患者さんの多くは、血清カルシウム値が正常であることが一般的です。
しかし、ビタミンD欠乏や副甲状腺機能異常など、他の病態が合併している場合には、カルシウム値が低下したり、上昇したりすることがあります。
例えば、ビタミンDが欠乏すると、腸からのカルシウム吸収が低下し、血清カルシウム値が低下することがあります。
また、副甲状腺機能亢進症の場合には、副甲状腺ホルモンが過剰に分泌され、骨からのカルシウム放出が促進され、血清カルシウム値が上昇することがあります。
そのため、原発性骨粗鬆症の診断や治療においては、血清カルシウム値だけでなく、ビタミンDや副甲状腺ホルモンなどの関連する検査も行うことが重要です。
福岡ハートネット病院、井林眼科・内科クリニック 糖尿病・内分泌科 福岡ハートネット病院 糖尿病内科部長
井林 雄太 監修
(参考文献)
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