狂犬病は日本でも発症する可能性はありますか?
日本では犬の狂犬病ワクチン接種が義務付けされており、基本的に国内で感染する心配はありません。
日本では、主な感染動物である犬への対策として、飼い犬の登録と狂犬病ワクチン予防接種が義務付けられ、野良犬は拘留することになっています。
また、他の動物でも輸出入の際の検疫が定められています。日本は「狂犬病清浄地域」に定められており、国内での感染の心配はないとされています。
一方、海外旅行などで(特に東南アジア等の流行国)、狂犬病が疑われる犬、猫および野生動物に咬まれたりした場合は感染が否定できませんので、できるだけ早めに医療機関を受診してください。
なお、日本国内での感染は、人は昭和31年(1956年)を最後に発生がありません。また、動物でも昭和32年(1957年)のネコでの感染を最後に発生がありません。
一方、輸入感染事例としては、狂犬病流行国で犬に咬まれて帰国後に発症した事例が、
- 昭和45年(1970年)にネパールからの帰国者で1例
- 平成18年(2006年)にフィリピンからの帰国者で2例
- 令和2年(2020年)にフィリピンからの入国者で1例
上記のように報告されています。
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最終更新日:
京都大学医学部附属病院呼吸器内科 呼吸器内科
渡邉 アヤ 監修
(参考文献)
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