AFPとは、どのような腫瘍マーカーですか?
肝細胞がんのスクリーニングや治療効果判定の指標として有用な腫瘍マーカーです。
AFPは、肝細胞がん(いわゆる肝臓がん)の補助診断や治療効果判定の指標として有用な腫瘍マーカーです。肝細胞がんでの陽性率は60%程度と言われています。
ただし、肝細胞がん以外でも肝硬変や肝炎などの肝疾患や、AFPを産生するその他の腫瘍(卵黄嚢腫瘍、肝芽腫など)、妊娠でも高値となります。そのため、AFPが高いからといって必ずしも肝細胞がんがあるというわけではなく、AFPの上昇が見られた場合はその原因を調べることが大切です。
正常値は測定法にもよりますが10~20mg/mlと言われており、それを超えると異常値となります。ただし、肝細胞がんの原因となる肝炎や肝硬変になっている方は元々AFPが高値であることがあり、特に200ng/ml以上に上昇した場合や持続してAFPが高い場合に肝細胞がんを疑います。
実際には肝細胞がんをより見つけやすくするため、AFPのみではなく他の腫瘍マーカーを組み合わせて使います。
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最終更新日:
横浜医療センター 消化器科
川崎 千瑛 監修
(参考文献)
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日本臨床検査医学会.“基準範囲の記載を省略できない検査項目”.日本臨床検査医学会.https://www.jslm.org/committees/standard/referencerange110222.pdf,(参照 2024-07-10).
【消化器がん検診の現状とこれから】腫瘍マーカー,川合 弘一,成人病と生活習慣病(1347-0418)44巻6号 Page728-733(2014.06)
【検査と臨床のコラボで理解する腫瘍マーカー】AFP,PIVKA-II 臨床編,青柳 豊,臨床検査(0485-1420)59巻7号 Page610-616(2015.07)
国立がん研究センター.“肝臓がん(肝細胞がん) 検査 2.腫瘍マーカー検査”.がん情報サービス.https://ganjoho.jp/public/cancer/liver/diagnosis.html#tumor-marker,(参照 2024-07-10).
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