ビソプロロールフマル酸塩(メインテートⓇ)にはどのような副作用がありますか?
特に注意が必要な副作用として、脈がゆっくりになりすぎる不整脈や、それによる心不全などがあります。
ビソプロロールフマル酸塩(メインテートⓇ)は、β遮断薬という種類の薬剤です。
β遮断薬には、心臓にあるβ受容体の働きを抑えることで、脈拍数や血圧を下げる効果があり、高血圧や狭心症、脈の速い不整脈、心不全などを改善する作用があるとされています。
ビソプロロールフマル酸塩(メインテートⓇ)は、β遮断薬の中でも、特にβ1受容体(主に心臓に存在)の遮断作用が強い薬剤であり、他のβ遮断薬と比較しても脈拍数を抑える作用が特に高いです。また、他のβ遮断薬では気管支喘息には使用できないものもありますが、本剤は使用することが可能です(慎重使用)。
このような作用機序もあるため、特に問題となる副作用として、以下のような異常を引き起こすことがあります。
重大な副作用(心不全以外は頻度不明)
脈がゆっくりになりすぎることで、以下のような心臓関連の副作用が起こることがあります。
心不全
脈が遅くなりすぎることなどで引き起こされることがあります。(高血圧症等の場合:頻度不明、慢性心不全の場合:7.0%)
完全房室ブロック
心臓の上の部屋である心房と、下の部屋の心室の間の電気刺激が伝わりにくくなります。
高度徐脈
脈が遅くなりすぎる状態になる可能性があります。
洞不全症候群
心臓の収縮を命令する電気刺激を発生させる洞結節の機能が低下し、脈がゆっくりになります。
そのほか報告されている副作用(頻度:0.1%〜5%未満)
本態性高血圧症、狭心症、心室性期外収縮、頻脈性心房細動に使用した場合
など
慢性心不全に使用した場合
- めまい(16.0%)
- むくみ(11.0%)
- 呼吸困難(11.0%)
- 倦怠感(10.0%)
おだかクリニック 循環器内科 副院長
小鷹 悠二 監修
(参考文献)
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