内痔核と便秘で治療中です。正常な便通を得るためのアドバイスを教えてください。
80代・女性のご相談
ご相談いただきありがとうございます。便秘が悪化して泥状の便が続き、体調も優れないとのこと、本当におつらいですね。日常生活にも支障が出ていること、食事も思うように摂れないこと、大変なご心労かと思います。
まず、「本当にいぼ痔なのか」というご質問についてですが、肛門からの出血があり、診察で内痔核と診断されたとのことですので、内痔核はあると思われます。痔核があると排便時に痛みが出ることがあり、そのために便を出しづらくなり、便秘につながることもありますが、通常、痔核自体が便秘の直接の原因になることは少ないです。
すでに大腸内視鏡検査を受けていらっしゃるので、便が通りにくくなるような物理的な障害、例えば大腸がんやポリープなどはないようです。便秘の原因としては、腸の働きの低下や加齢による筋力の低下、水分バランスの崩れなどが考えられます。
【今後の対策】
1. 薬の見直し
現在の便秘薬の種類や量、服用方法を見直すことが必要かもしれません。便秘に対する薬はほかにもありますので、根気強く薬の調整を行い、ご自身に合った組み合わせを見つけることが大切です。
2. 食生活の改善
食物繊維を多く含む食品(野菜、果物、海藻、きのこなど)や発酵食品、水分を十分に摂るよう心がけましょう。刺激物や脂っこいものは控えめにし、消化のよい食事を心がけることも大切です。生活環境の変化や新しい習慣が便秘に影響していないか、振り返ってみることも役立ちます。
3. 適度な運動
適度な運動は腸の動きを活発にします。無理のない範囲で、散歩などの軽い運動を習慣にしましょう。
4. 排便習慣の改善
毎日決まった時間にトイレに行く習慣をつけ、便意を感じたら我慢せずに排便するようにしましょう。トイレに座る時間を長くしすぎないことや、排便時にいきみすぎないよう注意しましょう。
5. 定期的な受診
便秘の状態や薬の効果、体調の変化を医師に伝えるために、定期的に受診しましょう。
【まとめ】
胃腸に関する必要な検査は行われているようですので、まずは現在の薬の見直しや食生活の改善、適度な運動、排便習慣の改善を試みてください。そして、定期的に医師の診察を受け、症状の変化や治療の効果について相談することが大切です。おつらい状況かと思いますが、少しずつ改善していけるように応援しています。
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