足根管症候群の可能性について教えてください。
30代・女性のご相談
ご相談いただきありがとうございます。右足の痛みが昨年からはじまり、今では左足や両手にも痛みが広がっているとのこと、本当におつらいですね。いろいろな検査を受けても原因がわからず、治療の効果も感じられない不安なお気持ち、よくわかります。
これまでの検査結果から、糖尿病やリウマチ、甲状腺の病気の可能性は低いようです。また、神経の検査では感覚や運動に問題は見られず、F波という部分に異常があるとのことですが、これだけで病気を特定するのは難しいようです。
足根管症候群の治療を受けても効果がなかったとのことですが、この病気は足の神経が圧迫されて痛みやしびれが出るものです。症状が足根管症候群に似ている部分もありますが、両手にも症状があることや痛む場所が変わることから、他の病気の可能性も考えられます。
考えられる病気としては、以下のようなものがあります。
【考えられる病気】
1. 多発神経炎(多発ニューロパチー)
手足の神経が影響を受けて、しびれや痛み、筋力の低下が起こることがあります。原因は糖尿病やビタミン不足、薬の副作用などさまざまです。
2. 複雑性局所疼痛症候群(CRPS)
けがや手術のあとに、手足に強い痛みやしびれ、腫れが出ることがあります。原因は完全にはわかっていませんが、神経の問題が関係していると考えられています。
3. 線維筋痛症
全身の筋肉や関節に痛みやしびれが出る病気です。原因は不明ですが、脳の痛みを感じる仕組みに問題があると考えられています。
【今後の方針】
1. ペインクリニックの受診
痛みの専門家に相談してみるのもよいかもしれません。神経ブロック注射や痛みを和らげる薬、リハビリなどの提案を受けられる可能性があります。
2. 神経内科での再評価
総合病院の神経内科で、もう一度詳しい検査を受けることをおすすめします。MRIや神経の検査に加え、必要に応じて他の検査を行うことで、より正確な診断につながるかもしれません。
3. 足の外科の受診
足根管症候群について、足の専門医に相談することで新たな視点が得られるかもしれません。
【まとめ】
現在の症状は足根管症候群の可能性もありますが、多発神経炎や複雑性局所疼痛症候群、線維筋痛症なども考えられます。ペインクリニックや神経内科、整形外科の受診を検討してみてください。お近くの医療機関を探す際には、インターネットでの検索もご活用ください。どうか一日も早く、痛みが和らぎますように。
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