気管支拡張症の咳と痰、薬の効果について教えてください。
80代・女性のご相談
ご相談いただき、ありがとうございます。長引く咳や痰の症状、そして気管支拡張症と診断されてから2年以上もお薬を続けているのに改善が見られないとのこと、本当にご心配ですよね。お辛いお気持ち、お察しいたします。
「本当に気管支拡張症なのか知りたい」というお気持ちや、「この症状がいつまで続くのか」「お薬を飲み続けて良いのか」「痰を減らす方法はないのか」といったご心配、よくわかります。一つ一つ、丁寧にお答えさせていただきますね。
【本当に気管支拡張症か知りたいという点について】
気管支拡張症は、主にCT検査などで気管支の広がりを確認して診断されることが多いです。すでに診断を受けているとのことですので、何らかの検査結果に基づいていると思います。ただ、2年以上治療しても症状が変わらないと不安になりますよね。診断について再確認したい場合は、主治医の先生にどのような検査結果から診断されたのか、もう一度聞いてみると良いかもしれません。
【今後の対応について】
現在の状況を踏まえて、以下の点について主治医の先生にご相談されることをお勧めします。
・気管支拡張症との付き合い方について
気管支拡張症は、完全に治すのが難しい慢性的な病気です。そのため、咳や痰と長く付き合うことが多いですが、適切な治療やリハビリ、感染予防によって症状が軽くなり、安定する方も多くいらっしゃいます。「ずっと続く」と悲観せず、少しでも楽になる方法を一緒に探していきましょう。
・現在のお薬について
エリスロシンは、気道の炎症を抑えたり、痰の性質を改善したりするために少量で長期間使われることがあります。2年以上使っても効果が見られない場合は、続ける意味を再評価し、副作用とのバランスを考える必要があります。メジコンは咳を和らげる薬ですが、根本的な治療薬ではありません。長期間の使用が必要かどうかは、咳の原因や質によって異なりますので、必要に応じて薬の見直しが必要です。
・痰を減らす、出しやすくするための工夫について
痰をサラサラにして出しやすくする薬もあります。痰の量を少しでも減らしたい場合、適切な薬の使用が助けになることがあります。痰の性質に応じて薬を選ぶ必要があるので、主治医とよく相談してみてください。
【薬以外の方法】
水分補給や加湿、体位ドレナージ、呼吸リハビリテーションなどは、痰の排出や咳の軽減に役立ちます。主治医やリハビリスタッフと連携しながら進めていくと良いでしょう。
【まとめ】
気管支拡張症は長く付き合っていく必要のある病気ですが、症状を和らげる方法はあります。「一生このままでは」と思い詰めず、日々の工夫と適切な治療の見直しで、症状を少しでも軽くすることは十分に可能です。現在のお薬の効果や継続についてご不安な点、痰を減らしたいというご希望、去痰薬についてのご質問などを、かかりつけの先生に具体的にお話しください。水分補給や加湿、排痰の工夫なども試してみてはいかがでしょうか。先生とよく相談され、少しでも穏やかな日々が送れるよう、心から願っております。どうぞお大事になさってください。
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