異所性妊娠(子宮外妊娠)
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更新日:6/5/2023
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異所性妊娠(子宮外妊娠)について「ユビー」でわかること
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異所性妊娠(子宮外妊娠)のQ&A
- A.
受精卵が子宮内膜以外のところに着床することです。医学用語では「異所性妊娠」と呼びます。
解説「ユビー病気のQ&A」を見る子宮内膜以外の部位に着床している状態を「子宮外妊娠(異所性妊娠)」と呼びます。
全妊娠の1〜2%程度の頻度で発症し、着床している部位によって、卵管妊娠、腹膜妊娠、頸管妊娠などと表現することもあります。
基本的に出産に至ることは難しく、手術などの治療を要することもあります。 - A.
全妊娠の約1%が子宮外妊娠であると言われています。また、そのうち9割以上が卵管に着床する「卵管妊娠」です。
解説「ユビー病気のQ&A」を見る子宮外妊娠の発症率は、リスク因子の有無などによっても異なりますが、一般的には全妊娠の1〜2%程度とされています。子宮外妊娠の多く(90〜95%程度)が卵管に着床する卵管妊娠とされています。
- A.
子宮外に妊娠している状態では出産にたどり着くことは困難です。適切な治療を行い、次回の妊娠を待つ必要があります。
解説卵管など、子宮内膜に正しく着床していない状態で妊娠を継続することは危険を伴い、十分な大きさになるまで赤ちゃんを育てることは困難です。
子宮外妊娠と診断が確定した場合には、速やかに治療を行うことを推奨します。
なお、通常次回の妊娠は可能と考えられますが、妊娠のタイミングなどは主治医に確認してください。参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見るEctopic Pregnancy”.ACOG.https://www.acog.org/womens-health/faqs/ectopic-pregnancy,(参照 2023-06-05).
- A.
卵管の通過障害などが子宮外妊娠のリスク因子として知られています。
解説「ユビー病気のQ&A」を見る子宮外妊娠の主な原因として、卵管の通りが悪いこと(通過障害)で受精卵が子宮内膜に辿りつかず、卵管内で着床してしまうことが知られています。卵管の通過障害の原因としては下記のようなことが考えられます。
骨盤内炎症性疾患
子宮や卵巣における感染症であり、炎症によって卵管が狭窄します。
クラミジア感染症 とその既往
クラミジアは卵管に感染しやすく、炎症や周囲との癒着によって卵管が狭窄します。
卵管の手術歴
卵管結紮などの手術の影響で狭窄、閉塞していることがあります。
子宮内膜症
卵巣・卵管が子宮などの周囲の組織と癒着することで卵管の通過障害をきたします。
卵管通過障害以外の原因
喫煙、体外受精、高齢妊娠なども挙げられます。
- A.
無月経などの妊娠兆候に続き、不正出血や軽い下腹部痛、腰背部痛などを認めることもありますが、症状から正常妊娠と区別することは困難です。
解説「ユビー病気のQ&A」を見る子宮外妊娠特有の初期症状はありません。
無月経などの妊娠兆候に加えて、下腹部の違和感、腰背部痛、不正出血などの症状が初期症状としてみられることもありますが、これらは正常妊娠や流産においてもみられる症状となります。
初期症状が乏しいまま急激な下腹部痛、意識の低下などが出現することもあります。そのため、妊娠している可能性がある場合には、速やかに産婦人科を受診することが推奨されています。 - A.
卵管が破裂してしまった場合など、急激に強い下腹部痛や腰背部痛が生じることがあります。
解説初期症状として、軽い下腹部痛、腰背部痛を感じることがあります。
着床部位によっても症状は異なりますが、卵管に妊娠していた場合には卵管が破裂してしまうことで、急激で強い下腹部痛を感じることがあります。また、大量の出血によって意識障害が起こることもあります。参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見るEctopic Pregnancy”.ACOG.https://www.acog.org/womens-health/faqs/ectopic-pregnancy,(参照 2023-06-05).
- A.
妊娠5〜6週で子宮内に妊娠成分が確認できない場合には、子宮外妊娠を疑います。
解説「ユビー病気のQ&A」を見る通常、妊娠5週台には、子宮内に妊娠成分を認めるため、この時期に子宮内に妊娠成分を認めない場合には、子宮外妊娠を疑うこととなります。
確定診断には、子宮外に妊娠成分を確認することが必要ですが、着床部位によっては、着床部位の同定ができずに診断に苦労することもあります。 - A.
超音波検査や血液検査を行い診断します。
解説「ユビー病気のQ&A」を見る妊娠反応が陽性の場合には、超音波検査にて子宮内、腹腔内を慎重に観察することで正常妊娠や流産、子宮外妊娠の判断を行います。
子宮外に妊娠成分(胎嚢など)を認めた場合
子宮外妊娠の診断が確定となります。
子宮外にはっきりとした妊娠成分を認めない場合
下記の場合には、子宮外妊娠を疑い慎重な観察を行うこととなります。
① 子宮内に妊娠成分(胎嚢など)を認めない
② 血液検査で、妊娠中に産生されるホルモンであるhCGが高値あるいは上昇傾向
このような場合には、診断の補助として、CT検査などの画像検査や、診断的な治療として、流産手術(子宮内容除去術)や腹腔鏡を用いた腹腔内の観察を行うこともあります。 - A.
手術、待機、薬物治療のいずれかを状況を見極めながら選択することとなります。
解説「ユビー病気のQ&A」を見る子宮外妊娠の大半を占める、「卵管妊娠」においては手術、経過観察、薬物治療の中から状況に応じて治療法を選択することとなります。
手術療法
中心的な治療法であり、卵管の切除あるいは切開を行い妊娠成分を除去します。
経過観察
自然に消退する(卵管流産)こともあるため、手術を行うタイミングやその必要性は慎重に判断する必要があります。待機していることで自然に治癒することもあります。
薬物治療
着床している部位や超音波所見、血液検査所見によっては、メソトレキセートという薬物治療を行うこともあります。一般的に妊娠成分が小さいほど、薬物治療の成績が良いとされています。
卵管以外の部位に着床している場合にも、同様の治療を行いますが、各治療の優先度などが多少異なる可能性があります。 - A.
妊娠が疑われる場合には、早期に産婦人科を受診することを推奨します。
解説「ユビー病気のQ&A」を見る子宮外妊娠などの異常妊娠を自身で気づくことは難しいため、妊娠していると考えられる場合には、早期に産婦人科を受診することを推奨します。
目安としては、月経予定日より1週間程度月経が遅れた場合には妊娠検査薬を施行し、陽性であれば速やかに受診することが望ましいと考えられます。
監修医師
診療科・専門領域
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