腱板断裂はセルフチェックできる?肩腱板断裂と症状の関連性をAIで無料でチェック
監修医師濱畑 智弘山田記念病院 整形外科
- 更新日
- 2026/10/27
- 公開日
- 2020/09/03
腱板断裂とは
「腱板断裂」とはどのような病気ですか?
肩にある腱板という部分が断裂し、肩の痛みや動かしにくさが出る病気です。
腱板は、肩甲骨の周りの筋肉の腱が板状に集まって形成されています。肩甲骨と上腕骨をつなぎ、肩の動きを助ける働きをしています。
腱板断裂では、これらの腱が部分的または完全に断裂します。特に、肩を酷使する肉体労働者やスポーツ選手に多く見られますが、加齢による自然な摩耗も原因のひとつです。
断裂した程度に応じて、動かした時や寝ている時の痛み、肩が上がらない、後ろに手が回らないなどの症状が出ます。自然治癒しにくいため、放置すると症状が進行することが多いです。
参考文献
Hunter CW, et al. J Pain Res. 2022; 15: 2683-2745.
日本整形外科学会.“肩腱板断裂”.日本整形外科学会.https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/rotatorcufftear.html,(参照 2024-03-19).
Atsushi Yamamoto et al. Prevalence and risk factors of a rotator cuff tear in the general population. J Shoulder Elbow Surg. 2010, 19, p.116-120.
腱板断裂の症状
腱板断裂ではどのような症状がありますか?
肩の痛み、動かしにくさなどが起こります。
腱板断裂で起こる主な症状は以下の通りです。
痛み
肩を動かした時、特に腕を上に伸ばす途中での痛みが起こりやすくなります。また、夜間寝ている時の痛みのため、途中で目覚めてしまうことも多いです。
動かしにくさ
肩を上に上げる、後ろに回すなどの動作が難しくなり、動かしにくさを感じます。肩を上げる際に力が入りにくいと感じる場合もあります。
肩の音
肩を上げた時や動かした時に、ゴリゴリとする音が生じることがあります。
参考文献
Hunter CW, et al. J Pain Res. 2022; 15: 2683-2745.
Atsushi Yamamoto et al. Prevalence and risk factors of a rotator cuff tear in the general population. J Shoulder Elbow Surg. 2010, 19, p.116-120.
Brent A Ponce et al. Rotator cuff crepitus: could Codman really feel a cuff tear?. J Shoulder Elbow Surg. 2014, 23, p.1017-1022.
腱板断裂の原因
腱板断裂の原因は何がありますか?
加齢による腱板の変性、肩への繰り返しの負荷、怪我などが原因となります。
腱板断裂の主な原因は以下の通りです。
加齢
年齢とともに腱板の弾力性が低下し、小さな損傷が蓄積されて最終的に断裂に至ることがあります。40代から徐々に増加します。高齢者の場合は特にきっかけがなくても、肩の痛みの原因を調べたら腱板断裂だったというケースも多いです。
肩への繰り返しの負荷
水泳や野球などの肩を大きく動かすスポーツや、重いものを持ち上げる肉体労働などで腱板に負荷がかかり、断裂しやすくなります。
怪我
転倒して肩に強い衝撃が加わった時などに断裂します。
参考文献
A A Narvani et al. Degenerative rotator cuff tear, repair or not repair? A review of current evidence. Ann R Coll Surg Engl. 2020, 102, p.248-255.
Hunter CW, et al. J Pain Res. 2022; 15: 2683-2745.
日本整形外科学会.“肩腱板断裂”.日本整形外科学会.https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/rotator_cuff_tear.html,(参照 2024-03-19).
腱板断裂の検査・診断
腱板断裂のセルフチェックはできますか?
腱板断裂が起こりやすい人の特徴を解説欄に記載します。また、症状検索エンジン「ユビー」で質問に回答することでセルフチェックもできます。
腱板断裂になりやすい人の特徴として、以下のようなものが挙げられます。
- 40歳以上
- 肩に負担のかかる仕事やスポーツをしている
- 夜間に強い痛みで目が覚めてしまう
- 肩は上がるが、上がる途中で痛みが出る
最終的な診断にはMRIやエコーなどの画像検査が必要です。
なお、症状検索エンジン「ユビー」で質問に沿って回答を進めると、腱板断裂の緊急度や関連する病気を無料でチェックできます。ぜひご活用ください。
腱板断裂の治療・対処法
腱板断裂の場合、主にどのような治療をしますか?
痛み止めの内服や注射、リハビリなどの保存療法を行います。保存療法で改善しない場合には、手術を行うこともあります。
腱板断裂では多くの場合、まずは症状の改善や緩和を目的とした保存療法を行います。
保存療法
保存療法の内容は以下の通りです。
鎮痛剤の内服や湿布
特に、夜間の痛みが強い時には鎮痛剤の内服や湿布が有効です。
注射
痛みに応じて、ステロイド剤やヒアルロン酸を肩に注射します。
リハビリ
肩の周囲の筋肉を強化し、スムーズに肩を上げられるように訓練します。また、肩が拘縮している場合、痛みに応じてストレッチを行います。
安静
怪我によって発症した外傷性腱板断裂では、三角巾を用いた数週間の安静が行われることもあります。
手術
保存療法で治らなかった場合には、手術を行う場合もあります。
関節鏡下手術
肩の関節の中に細いカメラを入れて、断裂した腱板を専用の糸で修復します。
直視下手術
皮膚を大きく開いて、直視下に確認しながら腱板を修復します。
肩の手術は整形外科の手術の中でも専門性の高い分野です。
手術の適応や方法についてはそれぞれの患者さんで異なるため、詳細は手術のできる病院で相談すると良いでしょう。
腱板断裂の治療ではリハビリテーションが行われますか?
多くの場合、リハビリテーションが行われます。
腱板断裂の治療ではリハビリテーションが有効です。保存加療、手術後いずれの場合でも行われます。主な内容は以下の通りです。
可動域訓練(肩を柔らかくするトレーニング)
肩が硬くなっている、伸縮性を失っている場合には、ストレッチやマッサージなどを行って関節や周囲の筋肉を柔らかくするトレーニングを行います。
筋力強化(肩周囲の筋力トレーニング)
肩の腱板の筋肉を鍛えることで、肩の本来の動き方を獲得します。
受診の目安・何科を受診するべきか
腱板断裂を放置するとどうなるのでしょうか?
腱板は自然に修復されません。動かし続けていると徐々に断裂が広がることが多く、痛みや動きの制限が強くなりやすくなります。
腱板は断裂すると自然に修復されにくい組織です。症状が出た後も動かし続けていると、断裂が大きくなり、痛みや動かしにくさが強くなることがあります。
また、数年間の長い経過では徐々に肩の軟骨がすり減り、肩の変形が進み、変形性肩関節症となる場合もあります。
参考文献
Atsushi Yamamoto et al. Prevalence and risk factors of a rotator cuff tear in the general population. J Shoulder Elbow Surg. 2010, 19, p.116-120.
Todd May et al.“Rotator Cuff Injury”.National Library of Medicine.https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK547664/,(参照 2024-03-19).
Richard S Craig et al. Shoulder replacement surgery for osteoarthritis and rotator cuff tear arthropathy. Cochrane Database Syst Rev. 2020, 4, CD012879.
腱板断裂が疑われる場合、何科を受診したらよいですか?また、病院を受診する目安はありますか?
肩に痛みや動かしにくさがあれば、早めに整形外科を受診しましょう。
肩の痛みや動きの制限で日常生活に支障が出ている、痛みが数週間以上続いているといった場合には、早めにお近くの整形外科を受診しましょう。
なお、腱板断裂で起こる主な症状として、以下のようなものが挙げられます。
痛み
肩を動かした時、特に腕を上に伸ばす途中での痛みが起こりやすくなります。また、夜間寝ている時の痛みのため、途中で目覚めてしまうことも多いです。
動かしにくさ
肩を上に上げる、後ろに回すなどの動作が難しくなり、動かしにくさを感じます。肩を上げる際に力が入りにくいと感じる場合もあります。
肩の音
肩を上げた時や動かした時に、ゴリゴリとする音が生じることがあります。
参考文献
Hunter CW, et al. J Pain Res. 2022; 15: 2683-2745.
Atsushi Yamamoto et al. Prevalence and risk factors of a rotator cuff tear in the general population. J Shoulder Elbow Surg. 2010, 19, p.116-120.
Brent A Ponce et al. Rotator cuff crepitus: could Codman really feel a cuff tear?. J Shoulder Elbow Surg. 2014, 23, p.1017-1022.
肩腱板断裂の専門医がいる近くの病院はありますか?
肩腱板断裂の専門医がいる病院を見る腱板断裂に関連するその他の質問
腱板断裂のテストにはどのようなものがありますか?
腱板断裂の診断に参考となるテストとして、棘上筋テスト、ドロップアームテスト、インピンジメントテストなどがあります。
腱板断裂の診断に参考となるテストの一例をご紹介します。
棘上筋テスト
一方の腕を伸ばしたまま外側から上げていき、上げる途中での痛みや筋力を確認します。親指を上に向けた状態と下に向けた状態で分けて確認します。痛みが出たり、力が入らない場合には腱板の一部が切れている可能性があります。
ドロップアームテスト
腕を伸ばしたまま外側に90°上げて、その状態でキープします。その位置で腕をキープできなかったり、わずかな抵抗で腕を下ろしてしまった場合には陽性(腱板断裂の可能性がある)となります。
インピンジメントテスト
腕を横に90°上げて、肘を90°曲げます。この状態で手〜前腕を前や後ろに倒し、痛みがあれば陽性となります。
参考文献
Hunter CW, et al. J Pain Res. 2022; 15: 2683-2745.
日本整形外科学会.“肩腱板断裂”.日本整形外科学会.https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/rotatorcufftear.html,(参照 2024-03-19).
Todd May et al.“Rotator Cuff Injury”.National Library of Medicine.https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK547664/,(参照 2024-03-19).
Nitin B Jain et al. The Diagnostic Accuracy of Special Tests for Rotator Cuff Tear: The ROW Cohort Study. Am J Phys Med Rehabil. 2017, 96, p.176-183.
腱板断裂について、医師からのよくある質問
医師からよくある質問はありますか?
「肩腱板断裂」について医師からよくある質問の例として次のようなものがあります。
- 肩が痛みますか?
腱板断裂に関連する病気・症状
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この記事の監修医師
濱畑 智弘 先生
山田記念病院 整形外科
慈恵医大を卒業。 浅ノ川総合病院、厚生中央病院を経て2021年4月より浅草病院 整形外科に勤務。 整形外科一般および人工関節置換術を専門とする。 より広い視点で医療を捉えなおすことが出来るように2020年4月より立教大学ビジネスデザイン研究科に入学、2022年3月に卒業しMBA取得。
- 更新日
- 2026/10/27
- 公開日
- 2020/09/03