短指症の手術費用はどのくらいですか？

費用のシミュレーション（一例）

手術・入院・その後の数ヶ月の通院（延長・リハビリ）を含めた一連の治療にかかる総医療費（10割）が100万円だったと仮定して、自己負担額を試算します。
※注意 ：これはあくまで一例です。実際には手術内容、入院日数、病院、使用する器具（創外固定器など）によって総医療費は変動します。また、2025年11月現在の日本の医療保険制度に基づいています。

【成人の場合 (高額療養費制度)】

成人の場合、所得に応じて医療費の自己負担（通常3割）に月ごとの上限が設けられる「高額療養費制度」が適用されます。

• 前提: 年収約370万～770万円の方
  • 総医療費（10割）: 1,000,000円
  • 窓口負担（3割）: 300,000円

この場合、高額療養費制度により、1ヶ月の自己負担上限額は87,000円程度となります。
【結論（成人）】 もし手術と入院が1ヶ月で完結した場合、窓口での支払いは87,000円程度（＋入院中の食事代など）となります。

【小児（18歳未満）の場合 (公的医療費助成)】

小児の場合、成人の高額療養費制度よりも、さらに手厚い助成制度が適用される可能性が高いです。

A. 自立支援医療（育成医療）

短指症などの先天性の身体障害の治療は、「育成医療」の対象となることが一般的です。

• 助成内容 (1): 医療費の自己負担が原則1割に軽減されます（例：総医療費100万円 → 1割負担は10万円）。
• 助成内容 (2): さらに、世帯の所得（市町村民税）に応じて、月額の自己負担上限額が定められます（例：一般所得世帯の場合、月の上限額が 5,000円 または 10,000円 など）。

B. こども医療費助成（乳幼児医療費助成など）

多くの自治体では、さらに「こども医療費助成」が併用でき、自己負担額が、この制度によってさらに助成されます。
【結論（小児）】 育成医療とこども医療費助成を併用することにより、治療が数ヶ月にわたったとしても、自己負担額は月額数百円〜数千円、あるいは実質無料となるケースが多いです。