短指症には初期症状はありますか?

短指症は先天性の形態異常であり、出生時から手足の指が短く見えることが主要な特徴です。

【短指症の基本的な特徴】

短指症(BD)は、手足の指が不釣り合いに短い状態を指す一般的な名称です。これは、指の骨(指節骨)や手の甲の骨(中手骨)が欠損したり、変形したり、短縮したりすることで起こります。

【発生時期と初期の兆候】

短指症は「発達異常」の一種です。これは、胎児の発生初期(最初の8週間)に骨の形成に異常が生じる「骨発生異常」に分類されます。

  • そのため、短指症は先天性の奇形であり、症状が時間とともに現れるのではなく、出生時にはすでに手足の指の短縮や変形としてその特徴が観察されます。
  • 胎児の超音波検査で、指の短縮が確認できることもありますが、発生の初期段階ではまだはっきりとは見えない場合もあります。

【タイプごとの具体的な特徴の例】

短指症には複数のタイプがあり、短縮している指や骨の部位によって特徴が異なります。これらの特徴が、出生後最初に気づかれる短指症の兆候となります。

  • タイプA1:すべての手の指が短く太いことが特徴です。指の関節のシワが部分的に見えないこともあります。
  • タイプA3:小指の中央の骨(中節骨)が短縮し、小指が内側(橈側)に曲がる(内反小指)のが典型的です。小指の屈曲皺(シワ)が1本しかない場合、中節骨が短いか欠損していることを示します。
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日本医科大学付属病院形成外科 形成外科

初岡 佑一 監修

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