肝性脳症の症状がつらいのですが、どうしたらよいですか?
肝性脳症のつらい症状を和らげるためには、「原因の除去」と「再発予防」が重要です。
肝性脳症のつらい症状を和らげるためには、「原因の除去」と「再発予防」が重要です。
肝性脳症を引き起こす原因には、以下のようなものがあります。
これらの要因は消化管でアンモニアの産生や吸収を増やしたり、腸内細菌叢の異常による毒素の産生を増やすため、肝性脳症の発症や悪化につながります。まずは、これらの原因を取り除くことが治療の第一歩です。
原因の除去に加えて、以下のような薬剤を併用して治療を行います。
分岐鎖アミノ酸(BCAA)製剤
体内のアミノ酸バランスを改善し、肝性脳症の症状を軽減します。内服薬や点滴として使われます。
非吸収性合成二糖類(ラクツロースなど)
アンモニアの一部は腸内細菌によって作られるため、腸内細菌のバランスを整えたり、便秘を解消することでアンモニアの発生を抑えます。
非吸収性抗菌薬(リファキシミンなど)
腸内のアンモニア産生菌を抑えることで、アンモニアの生成を減らします。
亜鉛製剤
アンモニアの代謝に関わる酵素の働きを助けます。ただし、効果は限定的で、補助的な治療と考えられています。
L-カルニチン
アンモニアの解毒を促進します。ただし、効果は限定的で、補助的な治療と考えられています。
これらの治療によって、肝性脳症の改善と再発予防が期待できます。実際の治療内容は個々の患者さんの状態によって異なるため、必ずかかりつけの医師に相談しましょう。
医療法人社団明世会成城内科 消化器科
重松 秀 監修
(参考文献)
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