約2年前に急性骨髄性白血病と診断されました。 地固療法後、骨髄移植を行った。その後、GVHDによる心不全、腎不全などになりました。抗がん剤使用し治療を行っていました。透析も最近はじまっています。立ち上がりや歩行等のリハビリを受け、そろそろ退院という状況だったのですが、最近の透析のときに、血圧が低下し、心タンポナーデが発覚しました。緊急で穿刺術を行って改善しましたが、数日後に息苦しさ、倦怠感あり、血圧低下があり改めて心嚢液が溜まっていることがわかりました。現在、心膜開窓術を検討しているが循環器医師の見解で血小板、赤血球が低いため、体力的なリスクが高いとの事で保留となっている。可能な限り、血小板の補填をした上で手術をするかの判断になります。 今は血圧も100まで上がっています。他のお医者様の見解を教えて頂きたくメッセージをお送り致しました。
大変に辛いご状況にご質問いただき、大変ありがとうございます。 頂戴した情報から精一杯回答させていただきます。
心タンポナーデを繰り返す場合に心膜開窓術を考慮します
先週に起こり、また今週に心嚢穿刺を受けられたとのこと、本当に大変であったと推察します。 心タンポナーデについては、処置による影響があったかもしれぬとのことですが経過をみつつ原因を探る段階と思われます。 原因によっては、心タンポナーデを繰り返し起こす可能性があり、必要な透析に支障がでます。 またそれを解除するために毎回心嚢穿刺を行うというのは現実的ではありません(週一などですとご負担が計り知れません)。 そのため、心膜開窓術を検討している、という状況は一般的に妥当といえそうです。 (改めて、心膜開窓術について:心膜に穴を開けておき、心嚢液が心臓の周りにたまらず胸の中に排出されることで心臓の動きが制限されなくなる)。
出血の影響があるため血小板や赤血球は重要です
ただ、この心膜開窓術を行うということは、増えてくる心嚢液を胸の中に流れでるようにするということです。 心嚢液そのものが例えば出血などによって増える場合に、血小板が少ないということですと、止血されずに胸の中に出血し続ける、 という状態を引き起こす可能性があります。 また出血をするということは、赤血球の成分が不足して高度な貧血を起こす可能性があります。
血圧が上がってきていらっしゃること、リハビリを頑張ってこられたことなどはとてもプラス要因です。 体力が少しでもあることはあらゆる治療にとても有益です。 主治医としても、安全に出血のリスクがなるべく低くなるまで待つことと、再度心嚢液がたまる・透析に支障がでるなどの不都合を最小限にすることの両者を加味して治療にあたりますが、 手術を行うタイミングは個々の状況によるので、やきもきされる部分も大きいかと思いますが、焦らずに、まさに主治医が判断する時を待つことが良いかと思われます。
ご質問者様の直近の治療、またその後の白血病の治療についてうまくいくこと、祈っております。