ナットクラッカー症候群で薬が効かない場合、どうしたらよいですか？

薬が効かない場合、手術を検討することになります。ただし、ナットクラッカー症候群の治療は、症状の程度によって大きく変わります。

症状が軽い場合の治療

症状が軽い場合は、様子を見る治療（保存的治療）を行い、症状が改善しなければ手術を検討することがあります。保存的治療では、薬剤治療のほかに、体重を増やすことなどが有効です。

症状が改善しない場合の手術選択肢

症状が改善しない場合は、以下の手術から選びます。

• 血管の中にステント（筒）を入れる手術（血管内ステント留置）
• 血管の外側から補強する手術（血管外ステント留置）
• 血管の位置を変える手術（血管移動術）
• 腎臓を一度取り出して異なる場所に付け直す手術（腎自家移植）

症状が重い場合の治療（早期に手術を検討するケース）

血流が滞り血管に血の塊ができることや、腎臓の機能が悪くなること、生殖器官の血管が永久に膨らむなどの重い症状がある場合は、早期に手術を検討されるケースもあります。

重要な注意点

ナットクラッカー症候群は命に関わる病気ではありませんが、生活に大変影響することのある病気です。それぞれの手術の成功率や、手術後に必要な薬などは異なりますので、手術を検討される場合は、合併症のリスクや、治療後にどのような点に注意すればいいかを担当の医師に相談することが大切です。