体軸性脊椎関節炎とリウマチの違いを教えてください。
炎症の生じる主な場所、発症年齢、血液検査の結果などで違いがみられます。
体軸性脊椎関節炎と関節リウマチ(RA)は、どちらも関節に炎症を起こす病気ですが、その特徴は大きく異なります。
異なる特徴には、主に次のようなものがあります。
炎症が起こりやすい場所
- 体軸性脊椎関節炎:主に背骨や仙腸関節といった体の軸となる関節、そして腱が骨につく部分(付着部)。
- 関節リウマチ:主に手首や指など、末梢にある関節の膜(関節の滑膜)。
炎症の起こり方
- 体軸性脊椎関節炎:左右非対称に炎症が起こることが多いです。炎症を起こす関節が一か所のこともあります。
- 関節リウマチ:左右対称に、多くの関節に炎症が起こることが多いです。
発症しやすい年齢と性別
- 体軸性脊椎関節炎:比較的若い年齢(10代~30代)の男性に多いです。
- 関節リウマチ:年齢はさまざまであり、最近では年齢はあまり重要な因子ではなくなってきています。
遺伝との関連
- 体軸性脊椎関節炎:HLA-B27という遺伝子の型との関連が非常に強いことが知られています(日本人ではAS患者さんの8〜9割が陽性)。
- 関節リウマチ:特定の遺伝子との関連は強くありません。
血液検査
- 体軸性脊椎関節炎:リウマトイド因子や抗CCP抗体は陰性であることが多いです(「血清反応陰性脊椎関節炎」とも呼ばれていました)。
- 関節リウマチ:リウマトイド因子(RF)や抗CCP抗体といった特定の抗体が陽性になることが多いです。
体軸性脊椎関節炎を適切に診断し、治療するためには、これらの違いを理解し、関節リウマチや変形性関節症といった他の病気と区別する(鑑別診断を行う)ことがとても大切になります。
体軸性脊椎関節炎について、特に知りたいことは何ですか?
利用規約とプライバシーポリシーに同意のうえ、もっとも当てはまる項目を選択してください。
(参考文献)
こちらの記事は参考になりましたか?
よろしければ、ご意見・ご感想をお寄せください。
こちらは送信専用のフォームです。氏名やご自身の病気の詳細などの個人情報は入れないでください。
この記事をシェアする
治療が必要な患者様へのお願い
体軸性脊椎関節炎
の方は説明を必ずお読みください
こちらのQRコードを
スマーフォンのカメラで読み取ってください
疾患について分かりやすくまとまっています
1
QRコードを読み取るだけ 非接触で安心
2
一問一答なので 読むのが簡単
3
どんな治療をするべきか 納得して取り組める
公開日:
最終更新日:
山田記念病院 整形外科 整形外科部長
濱畑 智弘 監修
初めての方へ
ユビー病気のQ&Aとは?
現役の医師が、患者さんの気になることや治療方法について解説しています。ご自身だけでは対処することがむずかしい具体的な対応方法や知識などを知ることができます。
病気・症状から探す医師・医療機関の方はコチラ医療AIに不調を相談
医療AIパートナー ユビー
24時間いつでも健康の悩みを気軽にチャットで相談できるあなただけの医療AIパートナー。なんとなく不調な時や人に相談しづらい悩みがあるときも、どんな相談もOKです
