体軸性脊椎関節炎の末期症状はどのようなものがありますか?
脊椎が固まることによる重い機能障害や、容易に骨折するリスクが高まります。
強直性脊椎炎(AS)を含む体軸性脊椎関節炎は、炎症が長く続くことで骨や関節が固まってしまう(強直する)のが特徴です。適切な治療が行われずに病気が進行してしまった場合、次のような症状や状態に至る可能性があります。
1. 脊椎の強い強直と可動域の制限
炎症が治まらず続くと、背骨(脊椎)や腰とお尻の間にある仙腸関節などが固くなり、動きにくくなります。
- 竹様脊椎(Bamboo spine):背骨のまわりの靭帯が広範囲で骨化し、背骨全体がまるで一本の竹のようにまっすぐ固まった状態になることがあります。
- 特徴的な姿勢:脊椎の強直が進むと、前かがみ(猫背)になったまま固まったり、首が回らなくなったりして、上を見上げることや、横や後ろを見ることが困難になるなどの機能の障害をきたします。
2. 骨折リスクの増大
脊椎が広範囲に強直していると、柔軟性が失われるため、わずかな衝撃(転倒や軽度の事故など)でも骨折を起こしやすくなります。また、病気の特徴として、骨粗鬆症が進みやすいことも関係します。
3. その他
- 股関節の機能障害:股関節にも炎症や破壊が起こり、強い痛みや動きの制限から、人工関節の手術が必要になることがあります。
- 関節外症状:心臓(大動脈炎、大動脈弁膜症)、肺(間質性肺炎)などの合併症が見られることがあります。
ただし、すべての患者さんが強直をきたすわけではなく、全体の約2割程度と言われています。早期からの適切な治療により、炎症を抑え、構造的な損傷の進行を遅らせることが重要です。
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(参考文献)
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山田記念病院 整形外科 整形外科部長
濱畑 智弘 監修
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