「外傷性鼓膜穿孔」とはどのような病気ですか？

外傷性鼓膜穿孔とは、衝撃により鼓膜に力がかかり、鼓膜に穴があいた状態のことを指します。

主な原因には、耳かきなどの器具による損傷が多いですが、交通事故やスポーツ外傷、平手打ちなどで生じる外力、気圧の急変（スキューバダイビングや飛行機など）、爆発音や花火などによる強い音圧（音響外傷）などがあります。

穿孔が起こると、耳の痛み、出血、難聴、耳鳴りが生じることがあります。とくに鼓膜が大きく破れると一時的に聞こえが悪くなることがありますが、多くは時間とともに改善します。

軽度の穿孔であれば、多くの場合は自然に治癒します。治癒までの間は耳の中に水が入らないよう注意し、感染を防ぐために抗生剤の点耳や内服を行うことがあります。自然閉鎖しない場合には、鼓膜形成術という手術が行われます。