アミロイドーシス

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アミロイドーシスにはどのような種類がありますか?

亀田総合病院 アレルギー・膠原病内科

小田 修宏 監修

アミロイドーシスは、大きく全身性と限局性に分けられます。障害を受ける臓器で分類する場合もあります。

解説

アミロイドーシスは、大きく全身性アミロイドーシスと限局性アミロイドーシスに分けられます。
前者は複数の臓器にアミロイドという繊維状のたんぱく質が沈着する病気で、後者はひとつの臓器のみに沈着する病気です。

全身性アミロイドーシス

全身性アミロイドーシスの症状は、アミロイドが沈着する臓器や組織によって異なります。
主な症状としては、全身の衰弱、心臓の障害(心不全不整脈)、腎臓の障害(ネフローゼ症候群や腎不全)、胃腸の障害、 末梢神経 や自律神経の障害(手足のしびれ、麻痺、立ちくらみ、排尿の異常、便秘下痢)などです。加えて、舌、甲状腺、肝臓が腫れることもあります。

全身性アミロイドーシスのタイプ

全身性アミロイドーシスは、さらに細かなタイプに分けられることがあります。以下が代表的なものです。

  • 免疫グロブリン性アミロイドーシス(AL/AHアミロイドーシス)
  • 野生型トランスサイレチン(ATTRwt)アミロイドーシス
  • 遺伝性トランスサイレチン(ATTRv)アミロイドーシス
  • AAアミロイドーシス
  • 透析(Aβ2M)アミロイドーシス

限局性アミロイドーシス

一方、限局性アミロイドーシスは、脳にアミロイドが沈着するアルツハイマー病、脳アミロイドアンギオパチー、プリオン病などが代表的なものです。アルツハイマー病では物忘れなどの認知機能障害が、脳アミロイドアンギオパチーは脳の血管壁にアミロイドが沈着するため、脳出血などの脳卒中などの症状がみられます。

別の分類方法として、障害を受ける臓器により分ける場合もあります。例えば、心臓が主に障害を受けた場合は「心アミロイドーシス」、腎臓が主に障害を受けた場合は「腎アミロイドーシス」、末梢神経が主に障害を受けた場合は「アミロイドニューロパチー」などと呼ばれます。

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おすすめのQ&A

膀胱に再発したアミロイドーシス、手術以外に治療法はありますか?

昨年、膀胱に腫瘍ができて手術を受けました。検査でALアミロイドーシスと診断され、定期的に血液内科と泌尿器科に通っています。現在、膀胱に再びアミロイドーシスが見つかり、様子見で大きくなったら手術と言われました。他に治療法はないのでしょうか。また、東京でアミロイドーシスにくわしい泌尿器科の病院を教えてください。

質問者のイラスト

50代 / 男性

この度は、ユビーかんたん医療相談でご相談いただきありがとうございます。

アミロイドーシスの治療法について

ALアミロイドーシスは、異常なタンパク質が体内に沈着することで様々な臓器に影響を及ぼす病気です。 現在の治療方針としては、腫瘍が大きくなった場合に手術を行うということですが、他の治療法についてご紹介します。

局所的な膀胱アミロイドーシスの場合、手術以外では一般的に、以下のような治療法が考えられます。

薬物療法

特定の薬剤を使用してアミロイドの蓄積を減少させることが試みられることがあります。例えば、コルヒチンやメルファランなどが使用されることがあります。

レーザー治療

レーザーを用いてアミロイドの蓄積を減少させる方法もあります。これは、手術に比べて侵襲が少ないため、再発時に考慮されることがあります。

定期的な監視

再発のリスクが低い場合や症状が軽い場合、定期的な膀胱鏡検査を行い、アミロイドの進行を監視することも一つの方法です。

ALアミロイドーシスの治療法は、病気の進行度や患者さんの全体的な健康状態など個々の状況によって異なります。 セカンドオピニオンについて大学病院やがんセンターなどの比較的大きい病院の血液内科・泌尿器科では、アミロイドーシスを扱っているケースがあります。セカンドオピニオンを希望する際は、主治医にその旨を伝え、紹介状を準備しもらう必要があります。紹介先の受診予約も病院同士で行う場合や患者さんご自身で行う場合など様々なので、どの病院を受診すべきかを含め現在のかかりつけ医と相談するのがよいでしょう。

ほかにも気になることがございましたら、いつでもご相談ください。

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