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多発性骨髄腫
「多発性骨髄腫」とは、血液の中の白血球の一部ががん化する病気です。原因ははっきりとは分かっておらず、発症リスクを高める要因として、年齢、性別、肥満、殺虫剤などの薬物への曝露などが関わっていると言われています。症状としては、骨や関節の痛み、体のだるさ、吐き気、多尿、体重減少などの様々な症状が見られ、骨折してしまうこともあります。健康診断での貧血を指摘された場合や、倦怠感などの症状が続く場合は内科や整形外科で精密検査を受けましょう。
東日本橋内科クリニック 循環器内科 院長
白石 達也 監修
病気について
多発性骨髄腫とはどのような病気ですか?
血液細胞の1つである「形質細胞」ががん化する、いわゆる血液のがんです。
多発性骨髄腫の原因は何ですか?
多発性骨髄腫になる原因は、はっきりとは分かっていません。
多発性骨髄腫の余命はどれくらいですか?
診断時の状況によってさまざまです。国の統計では平均的に診断されてから5年間で約50%の人が亡くなることがわかっています。
多発性骨髄腫の進行速度はどれくらいですか?
診断時の状況や、リスク分類などによってさまざまで一概には言えません。
多発性骨髄腫で急死することはありますか?
多発性骨髄腫の合併症や治療に関連して急死する可能性があります。
形質細胞腫とはなんですか?多発性骨髄腫との違いを教えてください。
いずれも、抗体を産生する免疫細胞の一種である形質細胞が腫瘍性に増殖する病気です。
多発性骨髄腫は死亡しにくい病気になってきていますか?
多発性骨髄腫の予後は近年改善傾向にありますが、完全治癒が難しい病気であることに変わりはありません。
多発性骨髄腫の場合に増加するM蛋白とはなんですか?
M蛋白は、がん化した形質細胞(骨髄腫細胞)が産生する異常な免疫グロブリン(抗体)です。
多発性骨髄腫のステージについて教えてください。
多発性骨髄腫の進行の程度をあらわす病期(ステージ)は、改訂版国際病期分類(R-ISS分類)が用いられます。
多発性骨髄腫と白血病の違いはどのようなものがありますか?
多発性骨髄腫は形質細胞のがん化であり、白血病は造血幹細胞や未熟な血液細胞ががん化したものです。
多発性骨髄腫の患者さんの死亡原因にはどのようなものがありますか?
多発性骨髄腫の死亡原因には感染症、腎不全、心不全などがあります。
MGUSとはなんですか?多発性骨髄腫とは関連がありますか?
MGUSは多発性骨髄腫の前がん病態と考えられており、多発性骨髄腫へ進行することがあります。
多発性骨髄腫は転移するのでしょうか?
多発性骨髄腫は、転移とは呼ばれませんが、他の骨髄に播種(はしゅ)することで、全身に多発性の骨髄病変が生じます。
多発性骨髄腫は遺伝する病気ですか?
多発性骨髄腫が近親者の場合発症リスクが高いとされていますが、明確な遺伝リスクは明らかではありません。
症状について
多発性骨髄腫には主にどのような症状が見られますか?
骨や関節の痛み、体のだるさ、吐き気、多尿、体重減少などの様々な症状が見られます。骨折してしまうこともあります。
多発性骨髄腫には初期症状はありますか?
骨の痛みや倦怠感が生じることがあります。また、無症状のまま進行し、検査で初めて見つかることもあります。
多発性骨髄腫の末期症状はどのような症状でしょうか?
骨折、貧血による動悸や息切れ、腎機能障害による浮腫などのさまざまな症状の出現が予想されます。
多発性骨髄腫の症状として、どのような痛みがありますか?痛みへの対処法も教えてください。
多発性骨髄腫による痛みは、主に骨に関連しており、骨髄腫細胞の増殖による骨の破壊が関連しています。
多発性骨髄腫の最後は壮絶だと聞きましたが本当でしょうか?末期の緩和ケアについて教えてください。
多発性骨髄腫の末期は厳しい状況を伴うことがありますが、適切な緩和ケアによって患者さんの苦痛を軽減することが可能です。
多発性骨髄腫のCRAB症状とはなんですか?
高カルシウム血症、腎機能障害、貧血、骨病変による症状を指します。
多発性骨髄腫では過粘稠度症候群を引き起こしやすいのでしょうか?
多発性骨髄腫では、腫瘍化した形質細胞が大量のM蛋白を産生することで、過粘稠度症候群を引き起こすことがあります。
多発性骨髄腫では腎障害(腎機能障害)はみられますか?
多発性骨髄腫では過剰なM蛋白の関与を含むさまざまな腎障害が生じ、治療が必要になります。
多発性骨髄腫では皮膚症状はみられますか?
多発性骨髄腫では、紫斑を含む皮下出血などの皮膚症状を認めることがあります。
受診について
治療について
多発性骨髄腫は、治療しないとどうなるのでしょうか?
症状が進行し、死に至る可能性があります。
多発性骨髄腫は完治しますか?
多くの場合で完治は難しいですが、治療によって病状が落ち着く「寛解」を目指すことが可能です。
多発性骨髄腫の場合、食べてはいけないものはありますか?
多発性骨髄腫の合併症によって食事制限がある場合があり、事前に医師と相談しましょう。
一般的に多発性骨髄腫の入院期間はどのくらいでしょうか?
治療の目的や状態に応じて大きく変動します。医療機関でご相談ください。
多発性骨髄腫の治療法にはどのようなものがありますか?
新規を含む多くの薬剤による治療、造血幹細胞移植、放射線療法に加え、最近ではCAR-T細胞療法があります。
多発性骨髄腫の治療の流れや治療期間を教えてください。
多発性骨髄腫の治療は、まず薬剤による寛解導入から入り、続いて幹細胞移植や地固め・維持療法を行います。
手続きや支援について
診断について
検査について
(参考文献)
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