多発性骨髄腫
と症状の関連性をAIで無料でチェック
更新日:2024/03/28
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多発性骨髄腫について「ユビー」でわかること
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多発性骨髄腫と特に関連する症状について
次のような症状がある方はご注意ください。
最近の血液検査で貧血を指摘された
- 自覚した時期
- 6か月以上前から
全身が痛む
- 症状の程度
- 違和感がある
- 自覚した時期
- 1日以内
- 自覚した時期
- 3日以上
意欲が低下している
- 自覚した時期
- 1か月以上前から
- 症状の頻度
- 初めての症状である
鼻血が出ている
- 症状の頻度
- 年に数回程度は同じような症状がある
- 症状の経過
- 鼻血はすでに止まっている
多発性骨髄腫とはどんな病気ですか?
「多発性骨髄腫」とは、血液の中の白血球の一部ががん化する病気です。原因ははっきりとは分かっておらず、発症リスクを高める要因として、年齢、性別、肥満、殺虫剤などの薬物への曝露などが関わっていると言われています。症状としては、骨や関節の痛み、体のだるさ、吐き気、多尿、体重減少などの様々な症状が見られ、骨折してしまうこともあります。健康診断での貧血を指摘された場合や、倦怠感などの症状が続く場合は内科や整形外科で精密検査を受けましょう。
多発性骨髄腫の特徴的な症状はなんですか?
次の症状などが特徴として見られます
多発性骨髄腫への対処法は?
骨折やだるさがきっかけで発見されることもあります。まずは医療機関を受診してください。
多発性骨髄腫の専門医がいる近くの病院はありますか?
多発性骨髄腫の専門医がいる病院を見る多発性骨髄腫のQ&A
- A.
多発性骨髄腫では、紫斑を含む皮下出血などの皮膚症状を認めることがあります。
解説多発性骨髄腫では、初発症状として出血傾向に伴う皮下出血や紫斑(点状~斑状の皮下出血)が数%にみられると報告されています。
出血傾向に伴う皮下出血は骨髄腫細胞が増殖することで、血小板を含む造血機能が十分に機能しないことが原因です。
紫斑は、過剰なM蛋白に由来するアミロイドーシスが原因のひとつとされ、アミロイドが皮膚に沈着すると、紫斑や皮膚の硬化が見られます。
他、多発性骨髄腫に伴いクリオグロブリン(37℃より低い温度で沈殿し、37℃で加温すると再び溶ける性質をもつ免疫グロブリン)血症が生じている場合、紫斑や網状皮疹の原因となることが報告されています。参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見る藤沢 智美ほか. 臨床皮膚科 64巻4号 (2010年4月発行)皮膚症状がきっかけとなり診断に至った多発性骨髄腫. 医学書院.
日本血液学会.ホーム|造血器腫瘍診療ガイドライン 2023年版|一般社団法人 日本血液学会.日本血液学会,http://www.jshem.or.jp/gui-hemali/3_1_1.html(参照 2024-11-01)
国立がん研究センター.多発性骨髄腫.国立がん研究センター がん情報サービス 一般の方向けサイト,https://ganjoho.jp/public/cancer/MM/index.html(参照 2024-11-01) - A.
多発性骨髄腫では過剰なM蛋白の関与を含むさまざまな腎障害が生じ、治療が必要になります。
解説多発性骨髄腫では、腎障害(腎機能障害)が頻繁に見られます。
腎障害は、多発性骨髄腫患者さんの約20~40%に初期段階から認められ、病気の進行に伴い更なる悪化を引き起こします。
腎障害の最も頻度が高い原因は、M蛋白の中でもBence Jones protein(BJP)と呼ばれる遊離軽鎖(free light chain:FLC)が過剰となり、腎臓の尿細管(濾過するための管)に沈着し、円柱形成により尿細管を閉塞をきたすことであり、骨髄腫腎と呼ばれます。
他、M蛋白に由来する腎アミロイドーシスやmonoclonal immunoglobulin deposition disease(MIDD)、多発性骨髄腫による骨破壊が生み出す高カルシウム血症など、さまざまな理由により腎障害が起こります。参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見る水野 真一. IV.多発性骨髄腫の腎病変とMGRS. 日本内科学会雑誌. 2016, 105, 1224-1230.
日本血液学会.ホーム|造血器腫瘍診療ガイドライン 2023年版|一般社団法人 日本血液学会.日本血液学会,http://www.jshem.or.jp/gui-hemali/3_1_1.html(参照 2024-11-01)
国立がん研究センター.多発性骨髄腫.国立がん研究センター がん情報サービス 一般の方向けサイト,https://ganjoho.jp/public/cancer/MM/index.html(参照 2024-11-01) - A.
多発性骨髄腫では、腫瘍化した形質細胞が大量のM蛋白を産生することで、過粘稠度症候群を引き起こすことがあります。
解説多発性骨髄腫では、腫瘍化した形質細胞(骨髄腫細胞)により産生される異常なM蛋白(免疫グロブリンやその一部からなる異常蛋白)が大量になると、過粘稠度症候群になることがあります。
このM蛋白が血液中に大量に存在することで血液の粘り気が強くなり、過粘稠度症候群を引き起こします。
多発性骨髄腫における過粘稠度症候群は、複合体を形成しやすいIgA型や一部のIgG型で多く見られます。
この症候群により、視力低下、頭痛、めまい、意識障害、出血傾向などの症状が引き起こされます。参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見る日本血液学会.ホーム|造血器腫瘍診療ガイドライン 2023年版|一般社団法人 日本血液学会.日本血液学会,http://www.jshem.or.jp/gui-hemali/3_1_1.html(参照 2024-11-01)
国立がん研究センター.多発性骨髄腫.国立がん研究センター がん情報サービス 一般の方向けサイト,https://ganjoho.jp/public/cancer/MM/index.html(参照 2024-11-01) - A.
高カルシウム血症、腎機能障害、貧血、骨病変による症状を指します。
解説「ユビー病気のQ&A」を見るCRABの各文字が示す病変は以下の通りです。
- C - Calcium elevation (高カルシウム血症、血清Ca>11mg/dL )
- R - Renal insufficiency (腎機能障害、クレアチニンクリアランス<40mL/分)
- A - Anemia (貧血、ヘモグロビン値<10g/dL)
- B - Bone lesions (骨病変、ひとつ以上の病変を骨X線、CTまたはPET/CT検査で認める)
これら臓器障害(骨髄腫診断事象、myeloma defining events:MDE)のうちひとつ以上を有している形質細胞の腫瘍を(症候性)多発性骨髄腫と呼びます。 - A.
多発性骨髄腫の末期は厳しい状況を伴うことがありますが、適切な緩和ケアによって患者さんの苦痛を軽減することが可能です。
解説「ユビー病気のQ&A」を見る多発性骨髄腫の末期は厳しい状況を伴うことがありますが、適切な緩和ケアによって患者さんの苦痛を軽減し、生活の質を維持することが可能です。
多発性骨髄腫の末期には、骨痛、貧血による動悸や息切れ、感染症、腎機能低下など、多くの症状が現れます。
したがって、緩和ケアの内容として、以下があげられます。〇骨痛のコントロール
- 鎮痛剤の適切な使用
- 放射線療法による局所的な痛みの緩和
〇合併症の予防・治療
- 貧血に対する輸血
- 感染症予防と治療
- 腎機能低下に対する対症療法
〇心理的サポート
- 患者さんとご家族への精神的ケア
- 臨床心理士による専門的なカウンセリング
〇経済的・社会的支援
- 医療ソーシャルワーカーによる相談支援
- A.
多発性骨髄腫による痛みは、主に骨に関連しており、骨髄腫細胞の増殖による骨の破壊が関連しています。
解説「ユビー病気のQ&A」を見る多発性骨髄腫による痛みは、骨髄腫細胞の増殖による骨の破壊により、脊椎、肋骨などにおける骨痛が原因で起こります。
痛みへの対処法としては、非ステロイド系抗炎症薬やオピオイド系などの鎮痛剤の他、骨病変の進行を抑えることを目的としたビスフォスフォネート製剤の他、局所的な骨病変では放射線療法も選択されます。
また、脊椎圧迫骨折の場合は、経皮的椎体形成術など整形外科的な処置を行うことで、痛みのコントロールをはかります。 - A.
骨折、貧血による動悸や息切れ、腎機能障害による浮腫などのさまざまな症状の出現が予想されます。
解説「ユビー病気のQ&A」を見る本来は免疫に関連する抗体を作る骨髄中の形質細胞ががん化して「骨髄腫細胞」になることでさまざまな症状を発症する可能性があります。
骨髄腫細胞は、骨の中で周囲を破壊しながら広がっていきます。このため、骨破壊で血中のカルシウム濃度が上がる事で喉が渇いたり、意識障害(呼びかけへの反応が悪いなど)を引き起こす事もあります。通常の日常生活で急に骨折を生じたり、軽微な尻もちで圧迫骨折を発症したりします。下肢のしびれや麻痺など骨折に伴う神経症状を起こすことがあります。
通常、骨は血液の成分を作る工場でもあるので、工場が破壊される事で貧血による息切れや動悸、白血球低下による感染症、血小板低下による出血を起こすことがあります。
また、骨髄腫細胞はもともと抗体を作る細胞であったことから大量の異常な抗体(Mタンパク)を産生します。Mタンパクは腎機能障害を起こし、浮腫の原因となったり、血液をドロドロにして頭痛や視力低下を引き起こしたり、神経に沈着してしびれや感覚低下などの神経症状を起こしたりします。また、正常の抗体産生を抑制され、感染症リスクも上昇させます。
これらの症状は、英語の頭文字を略して「CRAB症状(高カルシウム血症、腎障害、貧血、 骨病変)」と呼ばれることもあります。 - A.
骨の痛みや倦怠感が生じることがあります。また、無症状のまま進行し、検査で初めて見つかることもあります。
解説最初期の多発性骨髄腫では、骨の痛みや倦怠感、体重減少などが認められることがあります。
ただし、時にこれといった症状が見られず、検査の結果初めて多発性骨髄腫の診断がくだる場合もあります。例えば、健康診断の血液検査や尿検査で、貧血や高カルシウム血症、尿蛋白を指摘され、その後の精密検査で多発性骨髄腫が判明するなどのケースは少なくありません。参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見るTHOMAS C et al. Multiple Myeloma: Diagnosis and Treatment. Am Fam Physician. 2017, 95, p.373-383A.
- A.
骨や関節の痛み、体のだるさ、吐き気、多尿、体重減少などの様々な症状が見られます。骨折してしまうこともあります。
解説症状としては、骨や関節の痛み、倦怠感、吐き気、多尿、体重の減少などが見られます。また、病気の進行とともに骨が弱くなって、骨折しやすくなります。
ただし、特に初期の多発性骨髄腫ではこれといった症状が見られず、検査で貧血や高カルシウム血症、腎不全などの異常を指摘され、そこから診断につながる場合もあります。自覚症状がなくても、健康診断などで再検査を指示された際は、必ず受診するようにしましょう。参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見るAntonio Palumbo. Multiple Myeloma. N Engl J Med. 2011, 364, p.1046-1060.
Robert A Kyle et al. Review of 1027 patients with newly diagnosed multiple myeloma. Mayo Clin Proc. 2003, 78, p.21-33.
多発性骨髄腫と似た病気をチェック
多発性骨髄腫について、医師からのよくある質問
- 腰が痛みますか?
- 背中が痛みますか?
- 体勢・姿勢を変えたときに痛みが悪化したり、改善したりしますか?
- 一番最近の血液検査で、貧血を指摘されましたか?
- 背骨の痛みがありますか?
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