多発性骨髄腫では腎障害(腎機能障害)はみられますか?
多発性骨髄腫では過剰なM蛋白の関与を含むさまざまな腎障害が生じ、治療が必要になります。
多発性骨髄腫では、腎障害(腎機能障害)が頻繁に見られます。
腎障害は、多発性骨髄腫患者さんの約20~40%に初期段階から認められ、病気の進行に伴い更なる悪化を引き起こします。
腎障害の最も頻度が高い原因は、M蛋白の中でもBence Jones protein(BJP)と呼ばれる遊離軽鎖(free light chain:FLC)が過剰となり、腎臓の尿細管(濾過するための管)に沈着し、円柱形成により尿細管を閉塞をきたすことであり、骨髄腫腎と呼ばれます。
他、M蛋白に由来する腎アミロイドーシスやmonoclonal immunoglobulin deposition disease(MIDD)、多発性骨髄腫による骨破壊が生み出す高カルシウム血症など、さまざまな理由により腎障害が起こります。
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最終更新日:
兵庫医科大学病院 輸血・細胞治療センター 血液内科
山原 研一 監修
(参考文献)
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