多発性骨髄腫は遺伝する?補助金はもらえる?治療費はどのくらい?

監修医師白石 達也循環器内科 / 東日本橋内科クリニック 一般内科

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多発性骨髄腫では補助金をもらうことはできますか?

多発性骨髄腫は指定難病ではありませんので、医療費の給付を受けることはできません。

多発性骨髄腫は指定難病ではありませんので、難病法に基づく医療費の給付を受けることはできません。

一方で、多発性骨髄腫の治療は高額となる場合があります。その場合、ご負担を軽減するための制度がいくつか整備されています。

月々の費用を軽減できる制度として、高額療養費制度があります。また、年間の費用を軽減する制度として、高額医療・高額介護合算療養費制度や医療費控除があります。他、会社にお勤めの方には、傷病手当金制度、また年金加入の方には、障害年金があります。

多くの場合、これらの制度の利用には申請が必要ですので、病院の医師や担当の方にご相談ください。

多発性骨髄腫は遺伝する病気ですか?

多発性骨髄腫が近親者の場合発症リスクが高いとされていますが、明確な遺伝リスクは明らかではありません。

多発性骨髄腫の近親者がいる場合、その発症リスクは2~4倍高いとされています。

また、ゲノムワイド関連解析(GWAS、病気と遺伝子の関連性を網羅的に解析する手法)では、多発性骨髄腫のリスクに影響を及ぼす25の遺伝子座(遺伝子が存在している染色体上の場所)において、DNA配列変異が特定されています。

したがって、多発性骨髄腫の発症に何らかの遺伝性リスクがあることはわかっているのですが、多くが未解明であり、どのようにして多発性骨髄腫が発症するのかについては、ほとんど解明されていません。

多発性骨髄腫の治療費について教えてください。

標準治療はすべて公的医療保険が適用され、高額療養費制度で自己負担を抑えられます。

多発性骨髄腫の治療費はどのくらいかかる?

多発性骨髄腫の治療費は高額になりやすいものの、公的医療保険と高額療養費制度により自己負担は抑えられます。多発性骨髄腫の治療には、自家造血幹細胞移植(あらかじめ採取した自分の血液をつくる細胞を戻す治療)を併用した大量化学療法、プロテアソーム阻害薬・免疫調節薬などの薬物療法、さらに再発・難治例に対するCAR-T細胞療法や二重特異性抗体、抗体薬物複合体(ADC)などさまざまな方法があります。これらはいずれも医療費が高額になりやすい治療ですが、標準治療として公的医療保険の対象です。

新しい治療法も保険適用に

比較的新しい治療法についても、日本国内での保険適用(公的医療保険の対象となること)が進んでいます。CAR-T細胞療法 イデカブタゲン ビクルユーセルは2022年1月に、二重特異性抗体 エルラナタマブは2024年3月に日本で承認され、抗体薬物複合体(ADC) ベランタマブ マホドチンも保険収載されています。また、高リスクのくすぶり型骨髄腫に対する早期治療介入(ダラツムマブ)も保険適用が認められています。そのため、治療費の全額を自費で負担する必要はなく、通常の医療保険の自己負担割合(1〜3割)が適用されます。

治療費を軽くする高額療養費制度とは

高額療養費制度とは、ひと月(1日〜末日)の医療費の自己負担額が所得に応じた上限額を超えた場合に、超過分が支給される公的制度です。直近12ヶ月で3回以上上限額に達すると、4回目以降はさらに上限が引き下げられる「多数回該当」という仕組みもあり、事前に「限度額適用認定証」を用意するかマイナ保険証を使えば、窓口での支払いを上限額までに抑えられます。

注意したい自己負担の範囲

高額療養費制度の対象は保険診療にかかる費用のみで、入院時の差額ベッド代や食事代は対象外で自己負担となります。治療が長期にわたる場合、これらの費用がかさむことがあるため、不安があれば医療機関の相談窓口へ問い合わせることをおすすめします。

(参考文献)

石田 禎夫.「多発性骨髄腫の最新情報」 日本内科学会誌 114:473〜478, 2025.
今日の臨床サポート 「多発性骨髄腫」https://clinicalsup.jp/jpoc/contentpage.aspx?diseaseid=332,(参照 2026-08-31).
造血器腫瘍診療ガイドライン 第3.1版(2024年版) 「多発性骨髄腫」 日本血液学会 https://www.jshem.or.jp/gui-hemali/3_1_1.html,(参照 2026-08-31).
厚生労働省.“高額療養費制度を利用される皆さまへ”.厚生労働省.https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/juuyou/kougakuiryou/index.html,(参照 2026-08-31).

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  2. 医師執筆/監修

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  4. 公開

東日本橋内科クリニック 一般内科 循環器内科 院長

白石 達也 監修

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