多発性骨髄腫には初期症状はありますか?
骨の痛みや倦怠感が出ることもありますが、初期は無症状で、健診の血液検査で偶然見つかることも多いです。
多発性骨髄腫の初期症状とは
多発性骨髄腫には、多くの場合、はっきりとした初期症状がありません。無症状で進行する段階や、他の病気でも起こるような症状から気づかれることが多いです。多発性骨髄腫は、骨髄の中の形質細胞(血液を作る細胞の一種)ががん化する血液の病気です。多くの場合、骨髄腫になる前の段階で、ほとんどの人が症状を感じない状態(MGUS)を経て、くすぶり型骨髄腫、そして症状の出る「症候性」骨髄腫へと段階的に進展します。MGUSやくすぶり型の段階では自覚症状がほとんどありません。
症状が出る場合、最も多いのは骨の痛み
症状が現れる場合、最も頻度が高いのは脊椎の圧迫骨折(背骨の骨折)による腰背部痛で、骨病変は骨髄腫患者さんの72%に認められると報告されています。そのほか、貧血によるだるさや息切れ、高カルシウム血症による口の渇き・便秘・意識のぼんやり、繰り返す感染症など、他の病気でも起こりうる症状がみられることもあります。
無症状で見つかるケースが増えている
近年は自覚症状がない段階で、健康診断や人間ドックの血液検査(総蛋白の高値など)をきっかけに疑われ、診断されるケースが増えています。この場合、精密検査を経て、無症候であれば「くすぶり型骨髄腫」として無治療で経過観察となるのが原則です。
症状が進行するとどうなる?
病気が進行すると、高カルシウム血症・腎障害・貧血・骨病変という4つの臓器障害(CRAB症候)のうち、ひとつ以上が現れ、これが治療開始の基準となります。
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(参考文献)
今日の臨床サポート 「多発性骨髄腫」https://clinicalsup.jp/jpoc/contentpage.aspx?diseaseid=332,(参照 2026-08-31).
尾崎 修治 「多発性骨髄腫の症候と診断アプローチの基本」 日本内科学会誌 112:1188〜1194, 2023.
造血器腫瘍診療ガイドライン 第3.1版(2024年版) 「多発性骨髄腫」 日本血液学会 https://www.jshem.or.jp/gui-hemali/3_1_1.html,(参照 2026-08-31).
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東京慈恵会医科大学 総合医科学研究センター 悪性腫瘍治療研究部 腫瘍 血液内科
村橋 睦了 監修
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