多発性骨髄腫は死亡しにくい病気になってきていますか?

多発性骨髄腫の予後は近年改善傾向にありますが、完全治癒が難しい病気であることに変わりはありません。

解説

多発性骨髄腫5年生存率(診断から5年後に生存している方の割合)は、

  • 2007年の報告(1993~1996年に診断された例)では25.0%
  • 2013年の報告(2003~2005年に診断された例)では32.6%
  • 2019年の報告(2009~2011年に診断された例)では42.8% ※最新

と改善しており、生存率は向上しています。

これは、従来の化学療法に加えて、プロテアソーム阻害薬、免疫調節薬、モノクローナル抗体などの新しい治療薬が開発され、治療の選択肢が増えていることに加え、骨病変、腎機能障害、貧血などの合併症に対する管理の進歩も関係しています。

公開日

最終更新日

兵庫医科大学病院 輸血・細胞治療センター 血液内科

山原 研一 監修

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