副甲状腺機能亢進症の原因には何がありますか?

副甲状腺そのものの問題や、一部の薬が原因となることがあります。

解説

副甲状腺機能亢進症は、①副甲状腺自体に原因があるもの(原発性)と、②副甲状腺以外に原因があるもの(続発性)の大きく2種類に分けられます。

①副甲状腺に原因があるもの(原発性副甲状腺機能亢進症)

良性の病気(腺腫、過形成など)

最も一般的な原因として、副甲状腺の良性腫瘍(腺腫)や異常な増殖(過形成)が挙げられます。副甲状腺機能亢進症の90%以上は、これらの良性の病気によるものです。

遺伝性

遺伝的な要因によって、副甲状腺をはじめとするさまざまな部位に腺腫ができることがあります(多発性内分泌腺腫症)。

悪性腫瘍(がん)

稀ではありますが、副甲状腺ががん化することがあります。副甲状腺が大きく腫れるため、血液中のカルシウム濃度が非常に高くなることが特徴です。

副甲状腺ホルモンが過剰に分泌されて血液中のカルシウム濃度が高くなると、次のような症状が現れます。

また、この他に骨粗しょう症や尿路結石が起こることもあります。

②副甲状腺以外に原因がある場合(続発性副甲状腺機能亢進症)

血液中のカルシウム濃度が低下することで、副甲状腺が過剰に働いてしまうことがあります。主な原因として、以下のようなものが挙げられます。

  • 慢性的な腎臓病
  • ビタミンDの吸収障害
  • 薬剤性(骨粗しょう症の薬) 

副甲状腺は、血液中のカルシウム濃度を上げるために骨に含まれるカルシウムを血液中に溶かす働きがあるので、骨が脆くなることが問題になります。

公開日

最終更新日

医療法人社団メレガリ うるうクリニック関内馬車道 糖尿病・内分泌科

濵﨑 秀崇 監修

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(参考文献)

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