内出血しやすい(血が止まりにくい体質)病気には何がありますか?
紫斑病や再生不良性貧血、急性白血病などがあります。
内出血を起こしやすい原因として、血液中の血小板と凝固因子の質的・量的異常が考えられます。
血小板が少なくなる原因としては、以下のような病気があります。
紫斑病
紫斑病は、アレルギー性紫斑病や血小板減少性紫斑病(ITP)など何らかの原因で血小板が減少する病気です。
再生不良性貧血
再生不良性貧血では、血小板を作る造血幹細胞が減少します。
急性白血病
急性白血病では、白血病細胞が骨髄内で異常に増殖し、造血幹細胞が血小板を作れなくなります。
骨髄異形成症候群
骨髄異形成症候群では、正常な造血幹細胞の減少により、血小板が少なくなります。
多発性骨髄腫
多発性骨髄腫では、骨髄腫細胞が骨髄内で異常に増殖し、造血幹細胞が血小板を作れなくなります。
凝固因子による異常は、以下が挙げられます。
血友病
血友病は、凝固因子ⅧまたはIXが不足することで出血が止まりにくくなる遺伝性の病気です。
フォン・ヴィレブランド病(vwd)
フォン・ヴィレブランド病は、フォン・ヴィレブランド因子の量や機能に異常が生じることで出血しやすくなる遺伝性の病気です。
播種性血管内凝固症候群(DIC)
播種性血管内凝固症候群(DIC)は、凝固因子が過剰に活性化し、全身に小さな血の塊(血栓)が作られることで、結果的に出血しやすくなる病気です。
肝疾患
肝臓は凝固因子を作る働きがあり、肝臓に病気があると凝固因子が作れなくなります。
これらの病気は、内出血を引き起こしやすいだけでなく、他の健康上の問題をもたらす可能性があります。そのため、内出血が頻繁に起こる場合は医師の診断を受けることをおすすめします。
公開日:
最終更新日:
兵庫医科大学病院 輸血・細胞治療センター 血液内科
山原 研一 監修
(参考文献)
柏木 浩和ほか. 成人特発性血小板減少性紫斑病治療の参照ガイド 2019 改訂版. 臨床血液. 2019, 60, 877-896.
再生不良性貧血の診断基準と診療の参照ガイド改訂版作成のためのワーキンググループ.“再生不良性貧血診療の参照ガイド 令和 4 年度改訂版”.特発性造血障害に関する調査研究班.http://zoketsushogaihan.umin.jp/file/2022/AA_final20230801.pdf,(参照 2024-07-04).
一般社団法人日本血液学会.“造血器腫瘍診療ガイドライン 2018年版補訂版 第Ⅰ章 白血病”.一般社団法人日本血液学会.http://www.jshem.or.jp/gui-hemali/table.html,(参照 2024-07-04).
骨髄異形成症候群の診断基準と診療の参照ガイド改訂版作成のためのワーキンググループ.“骨髄異形成症候群診療の参照ガイド 令和 4 年度改訂版”.特発性造血障害に関する調査研究班.http://zoketsushogaihan.umin.jp/file/2022/Myelodysplastic_Syndromes.pdf,(参照 2024-07-04).
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