PFAPA症候群

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PFAPA症候群の場合、主にどのような治療をしますか?

亀田総合病院 アレルギー・膠原病内科

小田 修宏 監修

発熱を抑えるために、ステロイドを使用します。また、特に症状が重い場合は扁桃腺を手術で摘出します。

解説

PFAPA症候群の治療は、大きく2つに分けられます。発作自体を抑える治療と、発作が起こるのを防ぐための治療です。

発作自体を抑える治療

発作期にはステロイドを使用します。
PFAPA症候群は、ステロイド反応性が良い病気です。発作期にステロイドを内服することで、発熱の持続期間を短縮することができます。

発作が起こるのを防ぐための治療

PFAPA症候群は、発育とともに症状が消失・改善することが多いですが、消失・改善が乏しい場合もあります。このような場合には、発作の出現を抑える治療を行うことがあります。
治療には、お薬の服用と扁桃摘出があります。
お薬は保険適用はありませんが、シメチジンやほかの自己炎症症候群で使用されるコルヒチンが使用されることもあります。
これらのお薬による治療にも反応しない場合には、扁桃摘出も行われます。

現時点(2024年5月)では、シメチジンとコルヒチンにはPFAPAに対する効能・効果は承認されていません。ただし、「自己炎症性疾患診療ガイドライン 2017」p.86-96において「根拠の確かさ:C」として、それぞれ以下のように位置づけられています。

  • シメチジン予防内服:発作の抑制として使用することができる。ただし、十分な効果が認められない症例に対して漫然とした使用は避けるべきである。
  • コルヒチン予防内服:期待される発熱発作抑制効果がほかの治療を上回るものではなく、またエビデンスレベルも低い。さらに安全性に関してもほかの治療と比較し、確立していないことからその使用は推奨されない。ほかの治療では発熱発作が抑制できない症例に限定して使用を考慮すべきである。
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(参考文献)

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