胸腺腫は良性ですか？

胸腺腫は、通常「良性」とは扱われない腫瘍です。病理学的には、腫瘍細胞が「異型」というがんの特徴を示さないという点では、良性に近い特徴がありますが、周囲の臓器に広がったり、胸の中に散らばったりしながら大きくなることがあるため、医学的には良性腫瘍とは区別されます。

このため、胸腺腫の治療は悪性腫瘍に準じた方針を立てることが必要です。これに対して、胸腺には胸腺腫とは別に、病理学的にも臨床的にも「悪性腫瘍＝がん」の特徴をもつ胸腺癌が発生することもあります。