ATL(成人T細胞白血病)の完治率は?余命や生存率はどのくらい?
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成人T細胞白血病(ATL)の場合、余命や生存率はどのくらいですか?
成人T細胞白血病(ATL)の場合、余命や生存率はどのくらいですか?
病型や個々によって異なります。急性期型やリンパ腫型では1〜2年程度と短く、くすぶり型で腫瘍病変がないタイプは数年とさまざまです。
成人T細胞白血病(ATL)の余命は、病型や治療の反応によって大きく異なります。
ATLは急性型、リンパ腫型、慢性型、くすぶり型という4つのタイプに分類されます。
急性型およびリンパ腫型
進行が早く、治療が難しいタイプです。多くの方の余命は1~2年程度です。4年後に生存している方の割合を示す「4年生存率」は、2010~2011年にATLを発症した770人の全国予後調査において急性型16.8%、 リンパ腫型19.6%と報告されています(2020年12月報告)。
慢性型およびくすぶり型
進行が比較的遅いタイプです。治療により数年の生存が可能ですが、急性型に進行することがあります。「4年生存率」は慢性型で62.1%、 くすぶり型で59.8%と報告されています。
(参考文献)
日本血液学会. 造血器腫瘍診療ガイドライン2023年版. 金原出版. 2023
Hiroo Katsuya. Current and emerging therapeutic strategies in adult T-cell leukemia-lymphoma. Int J Hematol. 2023, 117, 512-522.
Hiba El Hajj et al. Novel Treatments of Adult T Cell Leukemia Lymphoma. Front Microbiol. 2020, 11, 1062.
宇都宮 與.“ATLLとは”.りんぱしゅ通信.https://www.rinpashu.jp/examination-diagnosis-treatment/atll-atl/about,(参照 2024-06-06).
国立研究開発法人国立がん研究センター.“成人T細胞白血病リンパ腫について”.がん情報サービス.https://ganjoho.jp/public/cancer/ATL/index.html,(参照 2024-06-06).
Yoshitaka Imaizumi et al. Prognosis of patients with adult T-cell leukemia/lymphoma in Japan: A nationwide hospital-based study. Cancer Sci. 2020, 111, 4567-4580.
成人T細胞白血病の完治率はどのくらいですか?
成人T細胞白血病の完治率はどのくらいですか?
成人T細胞白血病の完治率は低く、長期予後も不良とされています。
1991年の論文によると、成人T細胞白血病(ATL)の生存期間中央値は各病型で以下のとおりです。
- 急性型:6ヶ月
- リンパ腫型:10ヶ月
- 慢性型:24ヶ月
- くすぶり型:3年以上
比較的長期生存する慢性型、くすぶり型であっても、長期フォローするとATLの急性転化、重複がん、肺感染症などで予後は不良であり、5年、10年、15年生存割合は、それぞれ47%、25%、14%となっています。
がん患者さんが治療後5年間再発しなければ、それ以降の再発の可能性は低いことから、その患者さんは「完治」とみなされることが一般的ですが、上記の報告のようにATLはこれに当てはまらない傾向があります。
2010年の論文によると、くすぶり型、慢性型合わせて90例を対象として悪化するまで無治療経過観察が行われ、12例が10年以上生存しました。しかし、5年、10年、15年全生存率はそれぞれ47%,23%,13%と1991年と、同様の結果が報告されています。
このように、ATLの完治率は極めて低いまま、改善が得られておらず、新たな治療薬の開発が期待されます。
(参考文献)
成人T細胞白血病の末期状態における余命(生存率)はどのくらいですか?
成人T細胞白血病の末期状態における余命(生存率)はどのくらいですか?
最も予後の悪い急性型では生存期間中央値は約6ヶ月で、 4年全生存率16.8%と報告されています。
成人T細胞白血病 /リンパ腫(ATL)はステージ別ではなく、以下の4つの病型に分類されます。
- 急性型
- リンパ腫型
- 慢性型
- くすぶり型
生存期間中央値は急性型6ヶ月、リンパ腫型10ヶ月、慢性型24ヶ月、くすぶり型は3年以上であり、病型が予後に反映されていますので、ここでは、「ATLの末期状態」を最も予後の悪い急性型の生存率と考え、お答えいたしました。
2010~2011年に発症したATL 770例の全国予後調査において、4年全生存率は、
- 急性型:16.8%
- リンパ腫型:19.6%
- 不良因子を有する慢性型:26.6%
- 予後不良因子を有しない慢性型:62.1%
- くすぶり型:59.8%
であったと報告されています(2020年12月報告)。
(参考文献)
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名古屋大学病院 小児がん治療センター 血液内科
秋田 直洋 監修
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