成人T細胞白血病はどのくらいの期間で治りますか?治療を開始してから治るまでの流れを教えてください。
成人T細胞白血病は治療が難しく、完全な治癒が困難な病気です。
成人T細胞白血病(ATL)は、4つの病型(病期のタイプ)として、急性型、リンパ腫型、慢性型、くすぶり型があります。
このうち、急性型、リンパ腫型、予後不良因子(LDH、アルブミン、尿素窒素(BUN)のいずれかひとつ以上が異常値)を有する慢性型は、急速な経過を辿ることが多く、アグレッシブATLと呼ばれ、まずは複数の抗がん剤を用いた多剤併用化学療法を行います。さらに、70歳未満の場合、完治を目指して造血幹細胞移植が考慮されます。再発や難治性ATLの場合、化学療法に加え、分子標的薬の使用されます。
一方、予後不良因子を有していない慢性型とくすぶり型は、比較的ゆっくりとした経過を呈するインドレントATLと呼ばれています。現時点で有用性のある治療法は明確ではないため、アグレッシブATLへ進展するまで無治療で経過観察されます。
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最終更新日:
兵庫医科大学病院 輸血・細胞治療センター 血液内科
山原 研一 監修
(参考文献)
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