耳下腺癌と顎下腺がんの関連性について教えてください。

耳下腺癌と顎下腺がんは、いずれも唾液腺に発生する悪性腫瘍、すなわち唾液腺がんに分類されます。

唾液腺がんは、唾液を分泌する腺組織（唾液腺）に発生する悪性腫瘍の総称です。唾液腺は主に3つの「大唾液腺」と、多数の「小唾液腺」に分類されます。

• 耳下腺：耳の前下方に位置し、最も大きな唾液腺です。
• 顎下腺：下顎の下に位置する唾液腺です。
• 舌下腺：舌の下にある唾液腺です。
• 小唾液腺：口唇、頬粘膜、口蓋などの粘膜に多数存在する小さな唾液腺の総称です。

上記の唾液腺のいずれにもがんは発生します。がんが耳下腺にできれば耳下腺癌、顎下腺にできれば顎下腺がんと呼ばれます。

ただ、発生頻度や悪性度、解剖学的な背景、臨床症状、治療上の配慮において、それぞれ特徴があり、病態に応じた個別の対応が求められます。